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スキマスイッチ「musium」インタビュー Page1

スキマスイッチ「musium」インタビュー Page1


2009年11月にリリースしたアルバム『ナユタとフカシギ』から、お互い向き合って制作をしていく試みをしたスキマスイッチ。今作『musium』では、そこがより濃密になり、お互いの感性が溶け合った作品となっている。その『musium』の仕上がりや、8月にデジタルリリースされた『石コロDays』で触れ合った現役中学生の悩みについて、また9月にリリースされたシングル『晴ときどき曇』の仕上がりや想いも含め、伺いました。


少しさかのぼりますが、8月13日にデジタルリリースされた『石コロDays』ですが、この曲はNHK Eテレ『中学生日記』主題歌ということで、実際中学生に “今のキモチ” を募集して出来た曲なんですよね。

大橋:はい。


実際、現代の中学生の悩みや想いというのは、お二人が中学生の頃とかなり変わってきていますか?

大橋:そうですね。違うところも沢山あって、僕たちの時よりも変な気を遣っている子が多い気がしました。やっぱり僕たちの時代にはなかった携帯電話やパソコンというものが身の回りにあって、例えばメールも最後は自分から返信して終わらなければいけないとか、送ったメールの返信がこないとすごく気になるとか。そういうのも含めてすごく気を遣っている部分は感じました。でも、かと思えば「今欲しいものはなんですか?」という質問をしたら、「親友」と答える子が多いんですが、その隣には友達がいるんですよ。友達がいる横で「親友が欲しい」と答えて、隣の子も「そうだよね」って言うんです。
僕らの頃と気を遣う部分がちょっと違うんですよね。


ー 今はSNSなどを通じて、顔もみたことのない相手とやりとりを普通にしますからね。

常田:それ言っていました。SNSで友達になった子が同じ学校だったらしいんですが、別に会いにいこうとは思わないって。それはその中での関係だからということらしいです。


ー 新しい人間関係の作り方というわけですね。お二人は中学生時代、どんな学生でしたか?

大橋:本当にごく一般的な中学生でした。当時の僕は「友達が欲しい」とかいうよりも、次の日になれば忘れてしまうような、その日起こった何かに悩んでいる位のことが多かった気がします。だから深くて根本的なことではなく、目の前に起きた何かに対して考えている連続でした。

常田:僕は真逆で、今の子達の気持ちがわかるんですよ。ちょっといじめられていたということもあり、繋がりがとても薄かったんです。「どうしたら嫌われないで友達が出来るか」とか、うかがってうかがって。だからネットこそないものの、友達になるすべを探そうとしていました。なるべくみんなとフラットに喋らなきゃいけないとか、クラスや部活の友達とどういう風にすればうまく渡っていけるのだろうかとか、ひたすら悩んでいました。嫌われないようにという想いが強かった。


ー ちょっと意外でした。

常田:そうですか?こういう(大橋をさして)タイプの人って必ずクラスに一人はいるじゃないですか(笑)

大橋:(笑)

常田:俺についてこいよ!的な。僕としてはそういうのを見て、うらやましくもあるし、「ついていけない人はここにいるよ」って言いたいんですけど言えない。でも気がつかれないし、気がつかないことがいいことだと思うんです。気がつくと引っ張っていけないんで。だから、せめてその中間にいる人にはなりたいと思っていました。


ー 同日、Apple Store, Shibuyaにて7年ぶりのプレミアム・インストアイベント「iTunes LIVE スキマスイッチ」を開催されましたが、普段のライヴと違ってファンの方との至近距離でのライヴはいかがでしたか?

大橋:面白かったですし、距離が近いというのは単純にお客さんとの距離の近さもありますが、やっぱりすべての距離が近いんですよ。

常田:たしかにそうだね。

大橋:ステージといっても低い位置なので、目線もお客さんと一緒なんです。勿論緊張はするんですが、ステージに立っているというよりは、自分の部屋に招いてライヴをやっている感覚に近かったです。これはこれで定期的にあるといいなと感じました。


ー 9月14日リリースのシングル『晴ときどき曇』の仕上がりについても改めて教えていただけますか?

大橋:この曲自体がまずミディアムテンポでエヴァーグリーンな仕上がりなんですが、この雰囲気を4、5年前から作りたいと言っていたんですけど、なかなか出来上がらないタイプの曲だったんです。お互いに曲出しをしようという話をする中、ミディアムテンポの、いつ聴いても普遍的で明るい曲というのを作りたいと言っていたんですが、いつも「これはもうちょっとバラードにした方がいいかな」とか「こっちの曲はアップテンポにした方がいいかな」とかで、なかなか今のミディアム感に落ち着くということがなかったので、やっと出来た曲という感じです。今回のアルバム『musium』はどの曲をシングルにしてもいい位に1曲1曲の粒が立っているので、そこからこの『晴ときどき曇』をシングルに選びました。実はもともとシングルの為に作った曲ではないし、そういうテンションではなかったんです。だからちょっと今迄とは違うシングルになったと思います。


ー カップリングの「ガレポンク」ですが、こちらはインストですね。今迄、こういうタイプのインストというのはありましたっけ?

常田:ないですね。


 

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