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スキマスイッチ「musium」インタビュー Page4

スキマスイッチ「musium」インタビュー Page4


ー そういう中でも「Andersen」はイントロでシナトラの「ニューヨーク・ニューヨーク」をちょっと彷彿とさせるようなコミカルさがありますね。

常田:おー!

大橋:はいはい!

常田: これはわりと今迄のスキマスイッチ的楽曲かもしれませんね。


ー たしかにそうですね。あと気になったのが「スモーキンレイニーブルー」なんですが、この曲は…オリジナルですよね?

大橋・常田:あはははははは!!


ー いや、ごめんなさい、変な聞き方をしました(笑)かなり今迄にないサウンドだったので。16(ビート)ぽいファンクビートで、若干フュージョン的な要素があってすごくカッコイイです!

常田:ありがとうございます。この曲は昨年のバンドメンバーで録りました。というか、むしろそのメンバーで何かやりたかったという感じが強かったので、スケジュールを調整しながら、一発録りで全部いきたいねと言いながら。


ー 実際、一発録りなんですか?

常田:はい。最初はブースの関係上、サックスは重ねるしかないと思っていたんですが、歌詞を書く部屋というのがスタジオにあって、そこなら無理矢理いけるんじゃないかってなって(笑)。しかもその部屋の周りでは音を出すものが何もなかったので、少し扉を開けて線を通してもらって、半ば無理矢理なんですけどね(笑)。そういうことを実験的にやってみたら一発でいけました。


ー それがあのカッコ良さに繋がっているんですね。でも歌詞はかなりキツめな設定で、言葉遣いも”関係もってんじゃねぇの?”とかは、かなりリアルな感じですし「町田」という地名がまた…。

大橋:あはは。

常田:地名シリーズですね(笑)。うちはちょこちょこあるんですよ。歌詞を作っている時に変換していたら「町田」って出てきて「あ、これ面白い!」って。まず、聴いている時にすごく英語っぽく聴こえるという部分があると思うんですが、その上で地名を出すのが好きなんです。


ー 自分の住んでいる地域の地名が出ると嬉しいですよね。

常田:そういうのはあると思います(笑)


ー 最後の「またね。」ですが、これはギターのことですか?

常田:ほう!そういう風に受け取る方もいるだろうなと思い書きました。色々な解釈で受け取ってもらえるようにいつも歌詞は書いているんですが、今言ってくれたイメージに寄せても面白いねって。そのバランス加減はいつも2人で相談しているんですよ。「ここまでいくと完全にギターじゃない?」とか「ここまでいくと女性のことっぽくない?」とか、または別の何か大切にしているものとか。その辺の調整をしながら意見を言い合っているとお互いの考えが見えてくるんですよ。


ー 今回、曲順はすぐに決定しましたか?

常田:いや、かなり練りに練りました。「またね。」を最後に持っていくのがいいというのは卓弥の案です。僕としてはすごく小さい音で録っているのでそれが最後でいいのかなとは思ったんですが。ある意味このラスト前の「晴ときどき曇」で、このアルバムはまず一度終わっているんじゃないかなと思うんです。その後「またね。」がボーナストラックとしてついているような感じかなと。


ー なるほど!そういう考え方もあると。

常田:はい。歌詞的にも「晴ときどき曇」と「またね。」はすごく似ている位置にあると思うんです。目の前のことだけを歌っているような。それはいままでスキマスイッチがやってきたことでもありますし、イメージ通りにおさまりました。


ー 最後にmFound読者のみなさんに一言ずつお願いします。

大橋:僕たちの音楽に触れてもらいたいというのがすごくあります。僕たちの音楽を聴いたことがない人達も沢山いると思いますが、イメージと少し違う音楽を僕たちはやっているんじゃないかなと何となく思っていて。綺麗なラブソングや優等生的なポップソングを歌っている二人組という印象があるのではないかと、僕は勝手に思っているんですが、意外と毒気があったり行間を読んで楽しんでもらえる部分があったりと、色々なことを考えて作っている部分もあるので、是非一度触れて、面白いと思ってもらえれば改めてそこから歌詞カードをみて聴き込んでもらうと何度も楽しめるんじゃないかなと思いますし、そういう風に作りましたので、是非行間を読んでもらいたいと思います。

常田:パソコンで仕事をしている時に、傍らでこのアルバムをかけてもらって「あれ?」って思ったら、立ち止まって歌詞を読み返してもらう聴き方もいいんじゃないかなと思います。特にエムファンさんはWEB媒体なのでパソコンをすごく身近に感じてる人も多いのではないかと思うんです。僕らとしてはCDコンポで聴いて…という想いもあるんですが、今はそういう”ながら聴き”も多いですよね。そんな中にでもひっかかるものを僕たちは追い求めているので、音から入っていつの間にか歌詞カードを読んでいたりジャケットを観ていたりというのが新しい聴き方だと思うんです。昔はジャケを手に取るというところから始まっていたじゃないですか。今回二人ともジャケがすごく気に入っているよ。中身もデザイナーさんにこだわってもらったので、そういうところも是非触っていただいて感じてもらえれば嬉しいです。


ー ありがとうございました。ツアーも頑張ってください。


取材・文/まさやん



 

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