ー「想いコンダーラ」ですか？

常田：そうです（笑）。大失敗して本当に大目玉喰らうと思ったら、寛容に許していただいて。だからメレンゲもそうですが、当時は色々なバンドと知り合って、未だに連絡しあっている人たちもいますし、仲間という気持ちもあります。新宿LOFTには、そう思える場所を提供してもらったな。打ち上げをして、朝になるまでダラダラして「早く帰れ。」って言われたり（笑）。そういうこともすごく思い出しました。オープニングアクトってよくあるけど、そこでクローズアクトというのを2回くらいやらせてもらったことがあるんですよ。


ー クローズアクト？

常田：本編が全部終わった後、お客さんが帰るところで僕らが演奏をするんです。


ー 今じゃ絶対考えられないですけど、当時はそういうこともされていたんですね。

常田：今やっても面白いかも（笑）。

大橋：そうだよね。


ー でも今それをやったら、みんな帰らないですね（笑）。

大橋・常田：（笑）


ー そして同日 7月23日（水） に、スキマスイッチ・プロデュースの『Sukimaswitch in Augusta Camp 2013』のLIVE Blu-ray&DVDも発売されますね。昨年のAugusta Campはいかがでしたか？

大橋：すごく楽しかったんですが、やはり大変でした！全員の曲を僕らが演奏するという企画を僕らがやりたいということで、各アーティストさんとまずミーティングするところから始まるんです。一対一というか、例えば僕らと山崎まさよしさん。僕らと杏子さんみたいな感じで。それは後輩もそうですが、「こういうことをやりながら、ここではこの曲をやりたい。」というところを決めていく。思った以上にやらなければいけないことが沢山あって、覚えるのも大変でしたし、言うのとやるのとはやはり違うなと感じました（笑）。でもそれは10周年というキーワードがあったからこそ出来たと思うので、良い経験になりました。またそれをやれるか分かりませんが、本当にすごく練習していたので、1日だけでは勿体ないくらい。またやれたらいいなと思います。

常田：練習したものをすぐ披露したいけど出来ないのがもどかしいくらい、充実した1日でしたし、長い時間をかけて色々な準備をしてしっかり組み上げていくと、こういう気持ちを得られるんだなと思いました。それに、何よりみんなに喜んでもらえたことが嬉しかったです。昨日のAugusta Campプレイベントでも、昨年のAugusta Campの時に一緒に演奏してもらったミュージシャンとも色々話したんですが、普通に蘇ってきますし、「あの時はさぁ！」なんて話もして、すごく記憶に残ってもらえるステージを作れたということがすごく嬉しかったです。


ー Augusta Campというのは、通常のイベントやフェスとも意味合いが違うと思いますが、お二人にとってAugusta Campはどういう存在ですか？

大橋：Augusta Campは憧れのステージでもありましたし、勿論メインステージはなかったですがデビュー前の2002年に初めてステージに立たせてもらって、当時はライヴハウスで本当に何十人とかを前にライヴしていた頃ですから、それが急に3万人くらいのお客さんを前に演奏する。その時のこともすごく覚えていますし、そこから始まって、その後自分たちがどういう風にAugusta Campに参加していっていいのか悩む時期もありました。Augusta Campも色々と形を変えたじゃないですか。アコースティックや色々な場所でチームに別れて開催したり。


ー ええ。

大橋：そういう歴史も感じる一方、単純に僕らの夏の恒例イベントでもあります。あとは先輩後輩たちが一堂に会してやるので、ある種自分達の今の実力を見せる場所でもあるんです。だから普通のフェスとはやはり感覚的に全く違いますね。

常田：今、卓弥が言ったように、1年間に1回の中で何を自分たちがやってきたか発揮も出来るし、思い知らされたりもします。やはり先輩の偉大さというか「凄いなぁ。」ということも感じますし、後輩の突き上げも感じますし（笑）。そういうことをそこまで感じられるのは、やはりAugusta Campならではですね。本当に最初から最後、打ち上げに至るまで全部ひっくるめてのAugusta Campなので、リハも含めて先輩後輩やスタッフとのやりとりを見ていてもみんなで作っているという実感があるので、やはり大きな存在です。個人的なことを言えば、歌わないのは僕だけなので、そういう意味ではヴォーカリストを沢山観られるのも面白いです。


ー そうだ！

常田：そうなんです！だからみんなそれぞれ、自分たちの歌の実力を発揮しているな、バチバチと火花が散っているなと感じます。特に去年はそれをずっとステージ上で観られたので、すごく面白かったです。「あぁ、ここで今スイッチ入ったんだな。」って。


ー 最後にエムファン読者のみなさんに一言お願いします。

大橋：シングルは1年ぶりになりますが、去年1年はライヴを中心に活動して10周年企画も色々とやらせていただきました。そこを経て11年目、今スキマスイッチはこういうことをやりたいというのを、ひとつひとつ形にしていっていますし、11年ということでちょっと新しい要素をそこに取り入れていきたいと思っています。2人組って本当に自由度が高くて、色々なことが出来るのが良いところでもあると思うので、そういう意味で振り幅をどんどん広げていって、色々なスキマスイッチを見てもらえたらと思います。そんな中のひとつとして、今回バンドサウンドで骨太に仕上げた “Ah Yeah!!” を聴いていただき、スキマスイッチが11年目、どんな方向に走り出していくのかなとか、そんな活動をしていくのかなとか楽しみにしていただきながら、追っかけてもらえたら嬉しいです。スキマスイッチの曲は難しいみたいで、なかなかカラオケで歌ってもらいにくいんですが（笑）、 “Ah Yeah!!” はまずサビで「Ah Yeah」と叫ぶところが肝になっている曲なので、是非歌ってください！

常田：今回、“Ah Yeah!!”のMVがかなり面白いことになってます。 初めての試みにもチャレンジしていますので、 そちらも是非観てもらいたいです。


ー ありがとうござました。


取材・文／秋山昌未


■ ニュー・シングル「Ah Yeah!!」ミュージック・ビデオショート・バージョン
「Ah Yeah!!」（Short Edit ver.）公開サイト
https://www.youtube.com/watch?
v=2ocofbJUoF0

■ スキマスイッチ10周年記念特設サイト
http://www.office-augusta.com/
sukimaswitch/10th