2010.3.3 miwa デビューライブ@渋谷egg man
ドラマの主題歌になったデビューシングル「don’t cry anymore」が、いきなり着メロダウンロード1位を獲得。
大注目の「小さな大型新人」miwaのデビューを記念するスペシャルライブが、3月3日に渋谷egg manで行われた。
「こんばんは、miwaです!」きらきらオーラ全開の笑顔に、会場中一発でノックアウト。男子ファンはもちろん女子からも「かわい~!」の大合唱。クールに構える業界関係の招待者でさえ、やさしく微笑ませてしまう圧倒的なチャーミングさ。
しかし、かわいいだけでデビューできるほど、今の日本の音楽業界は甘くない。15歳にシンガーソングライターになると決意し、地道なライブ活動を続けてきた、その実力と才能と努力の道のりを、私たちはこの1時間弱のライブで、たっぷりと思い知ることになる。
1曲目の「Never give it up」から、会場は耳を奪われた。一度聴いたら忘れられないキャッチーなメロディー、19歳の女の子のリアルな思いがこめられた歌詞、そして、心を突き抜く情感豊かでひたむきな歌声。新しい歌姫の誕生の瞬間にいま立ち会っている、その幸運に胸が高鳴る。
デビュー曲「don’t cry anymore」で、会場は一気にヒートアップ。
「どんな時でも泣かないから。いつかきっと笑えるから」その歌は、夢に向かって一途に頑張ってきた、miwa自身のストーリーにもぴたりと重なる。
ライブで鍛え上げてきたのは、演奏だけじゃない。「今日、晴れて良かったね。私晴れ女なんだ」「自分でバイトして買ったんですよ。ギブソンJ45。もう結婚してるも同然だよね」まるで親しい友達と会話するようなフレンドリーなMCが、会場に親密な空気をつくっていく。さらに、この日誕生日を迎えたという男子ファンにハッピーバースデーの歌のプレゼント。
みんなの心をほがらかに開きひとつにつなげてしまう。これは天性の才能なのかも知れない。
新たな桜ソングとなりそうな、シングルのカップリング曲「めぐろ川」。恋人たちの心の不協和音を歌う「441」。
そしてとびきりの元気チューン「Wake up, Break Out!」。ほとんどが初めて聴く曲にも関わらず、聴きなじんだ歌のように、体が自然に揺れる、メロディーを追いかけて心が躍る。これこそソングライターとしての才能だ。
アンコールのラストは「下北沢のライブハウスでずっと歌ってきた、とても大切な曲」だという「儚い天気」。切なさが胸にせまる。これ名曲の予感。
歌唱力を誇る若い女性シンガーが居並ぶ現在の音楽シーンにあって、miwaは明らかに別のステージにいる。エネルギッシュな声量や巧みなテクニックで自信たっぷりに歌いあげる彼女たちと違い、miwaは、小さな体から気持ちのぜんぶをしぼり出すようにひとりひとりに歌いかけてくる。ぎりぎりでひたむきで、健気。だからその分、つよく伝わってくる。私もがんばらなくちゃ、という気持ちがわいてくる。
ファンも、バンドメンバーも、一様に言う。「miwaは、元気をくれる」。彼女のデビューは「がんばれば、夢はかなうんだ」というリアルな希望を示してくれた。「これからがスタートなので」と言うように、プロとしての苦悩や重圧が行く手をふさぐこともあるだろう。でも、自分の力でデビューという夢をつかみとったように、これからもその先の夢を、ひたむきに追いかけて欲しい。その歌と姿が、また私たちの元気や勇気になるのだから。
ポジティブなパワーでみんなとつながるmiwaのwa(輪!)、これからどこまでも大きく広がっていきそうだ。あなたもぜひライブでつながって欲しい。
取材・文 / 白石フミ子
<SET LIST>
M1. Never give it up
M2. True Colors (カヴァー曲)
M3. don’t cry anymore
M4. めぐろ川
M5. 441
M6. Wake up, Break out!
En1. don’t cry anymore
En2. 儚い天気
miwa/don't cry anymore 好評発売中!
SRCL-7217/シングル/2010.3.3/¥1,223(税込)
【初回仕様限定盤】カラートレイ
『don't cry anymore』フジテレビ系火曜9時ドラマ「泣かないと決めた日」主題歌
<収録曲>
1. don't cry anymore 2. めぐろ川 3. Wake Up,Break Out!
4. don't cry anymore 〜instrumental〜
19歳の等身大シンガーソングライター“miwa”デビュー!
19歳の等身大シンガーソングライター“miwa”デビュー。
149センチの小さい体でアコギを自在に操り、身近な思いを発信!
今作では、マイナー調のアップなサウンドに乗せて、歌詞では自分の弱さを知った上で、諦めずにもがきながらも
一歩を踏み出していく姿を描き出している。