ー それは感じなかったです。聴かせていただきましたが、本当にすごくヨウヘイくんのライヴ感を感じるアルバムで、お客さんのクラップやコール＆レスポンスまで聴こえてきそうでした。

ありがとうございます！


ー “MUSIC!!”のMVも可愛いですよね。

観ていただけました？いかがでした？


ー 可愛らしいし、音楽の楽しさが詰まったMVだと思いました。楽曲は勿論ですがMVも含め、ヨウヘイくんとヨウヘイくんの音楽に包まれている暖かい感じがしました。

ありがとうございます！


ー 最後、ヨウヘイくんの背中にくっついている子が可愛かった。

あれ凄いですよね。ピタッと貼っていたのにギターのストラップでひっかかっちゃって、一度ペロンって裏返りそうになってまた戻る。


ー そうそう。

あれ、偶然なんですよ。


ー え！？

今のMVチームで撮影をする時って、毎回ミラクルが起こるんです。『無責任』の最後でカモメが飛ぶんですが、あれはてっきり監督がデジタルで足したのかなと思ったんだけど、「あれはアナログカモメです。」って言われて（笑）。


ー すごいですよね。だから “MUSIC!!”のMV、先程言った最後のシーンもデジタルか、もしくはヨウヘイくんの服に縫い付けているのかと思いました。

あれは両面テープで貼っているだけなんです（笑）。


ー 持ってるねー（笑）。

デビューの頃からずっと小林洋介監督に撮っていただき、チームも同じメンバーなんです。だからやり易かったです。きっと相性も良いんだと思います。今回も絵コンテを観て「月かと思ったらギターホール！素敵！」って思いました。


ー そういう監督と出会えるって良いですよね。この“MUSIC!!”ですが、楽曲についての想いを教えてください。

この曲は2年くらい前、それこそ“無責任”を書いていた頃に出来た曲なんです。 “無責任”より少し早かったかな。今迄仕事をしながらツアーを回っていた土地の人たちが、僕が音楽だけでやっていくと決めて、改めて回ってきた時に「頑張れよ！」と言ってくれている、一緒に歌ってくれている。その感じを歌にしたいと思ったんです。僕が書く歌って、どこかの街の歌だったりどこかへ行った時の歌だったりが殆どなんですが、どの街に行っても音楽があって、歌があって、みんなが歌っている、あの感じを歌にしたかった。それまで大きなテーマを書くことを避けていたんですよ。


ー それは何故？

恥ずかしくて歌えなかったというか。でも 今作の1曲目に収録の“Starting over”だってボルネオに行っていなかったら命、生命という大きなテーマを書けなかったですし。


ー そうですね。

そういうことが気恥ずかしくもあったんですが、 “MUSIC!!”は「でも書いちゃえ！」って思って書いた曲なんです。ただそれをするにあたっては、やはりビートルズはなぞりたいという意識があったんです。だからビートルズをなぞる音に仕上げたかった。でも一人でライヴをしていた時期もあったので、メンバーやタイミングに恵まれなくてどうしたものかなと悩んでいたんです。でも今は心強い先輩たちが沢山いますし、BLACK BOTTOM BRASS BANDにも入っていただき、ようやく思った通りの形に仕上げることが出来ました。


ー じゃあ、BLACK BOTTOM BRASS BANDが入る後半部分の賑やかな感じ。ああいう部分は最初からイメージにあったんですか？

そうですね。ごちゃごちゃになる感じや、例えばビートルズが"All You Need Is Love"の中で"She Loves You"の一部をメロディにいれている感じ。ああいうのをやりたかったので、今回そういうギミック少し入れています。


ー 以前『結 -yui-』の取材の時に、ルーツミュージックがあるようでないといったお話をさせてもらったけど、やはりビートルズは特別？

特別ですね。というか、すべての曲が1番と言えるほどビートルズは別格です。


ー 確かに好きな1曲って選べないかも。ところで先程少し話に出た“Starting over”は、楽曲としては既に、サラヤ公式通販にて数量限定販売されていますが、サラヤさんの企画でボルネオ島に行ってきたんですよね。

はい。ボルネオは初めてだったんですが最高でした！もう、今すぐにでも個人的に行きたいくらい。


ー その魅力は？

ジャングルを歩いた感じがすごいんです。周りに有機物しかないというか。島全体がパワースポットみたい。


ー そこに漂っている「気」みたいなものが違う？

全然違います。むっちゃ元気でしたもん、僕。でもスタッフみんな、どんどん口数が減っていくんです（笑）。僕だけひとり、イエーイ！って言いながらご機嫌でギター弾いていました。