ー では楽曲の話にもどりますが、昨年7月に配信限定リリースした“コンビニマドンナ”は面白いですね!コンビニの店員さんに恋するというシチュエーションが、ある意味リアルで。この曲は徳永さんが歌詞を書かれていますが、どういうところからこの発想が生まれたんですか?
徳永:いや、そういうところからです(笑)。
吉本:こういうの説明するのって恥ずかしいね(笑)。
徳永:男って、例えば居酒屋とかに行くとこんな話ばかりなんです。「あの店の店員さんが可愛かったよ。」とか。この曲の主人公は本気で好きになってるわけですが、僕の中でコンビニの歌をいくつか作りたくて歌詞のネタ帳につけていたんです。それで大田のリードヴォーカルでやろうとなった時に、この話が合いそうだなと思って。
大田:この話が、僕に合いそうだと(笑)。
徳永:黙々と、そういうことを思ってそうだなって(笑)。でもこの曲は男女問わずいくつになっても恋をしようぜということを言いたかったんです。ときめきを忘れて欲しくないし、そういうきっかけになればいいなと思って作った曲です。
ー では女性の好きな仕草は何ですか?
大田:僕は髪を束ねる仕草が好きです。
吉本:普通やな。
大田:ヨッシーは?
吉本:どこやろな。でも女性らしい仕草は全般的に好きですよ。
徳永:は?
吉本:え、おかしい?
徳永:例えば?
吉本:気遣いされるとドキッとされるかもしれません。
徳永:は?
吉本:は?ってなんやねん(笑)。例えば整ってない部分を整えてくれたり。
大田:吉本くん、確かにそういう人好きだな。例えば居酒屋に行って料理を取り分けてくれたり、お箸をとってくれたり。
吉本:いや、そこまでオカンみたいになったら嫌ですよ(笑)。
ー 徳永さんは?
徳永:焼き肉屋さんとかに行くとよく紙エプロンとかあるじゃないですか。あれをピチッとしちゃう人が好きですね。
吉本:徳永さんはね、結んで切れちゃうんです(笑)。
ー 力が強すぎ!(笑)
大田:そうそう(笑)。
徳永:でもあの紙エプロンってつけるのがちょっと恥ずかしかったりするから、ゆるめにつけたりすると思うんだけど、きちんとピチッと結ぶ素直な感じが好きかな。
ー ではまた楽曲の話へ戻ります。タイトルトラックの“WANTED”はまさに西部劇などを彷彿とさせるようなカントリー調のサウンドが特徴的ですね。
徳永:やはり男臭さというか。3拍子のゆっくりしたバラードなんですが、今回のアルバムの中でも唯一といっていい位のバラードなので、甘い感じになりすぎず男臭さを残したような世界にしていきたいと思いました。
ー 歌詞も「ひざを抱えたお尋ね者よ」から始まり「誰にも必要とされてない気がしてないかい 大丈夫 君のいいとこはみんなが知ってるぜ」と続いて「逃げたって 君は必ず捕まるさ」と繋がりますが、冒頭のお話ではありませんが何かを求める「WANT」から求められる「WANTED」へ変わる、人生のテーマを感じました。
徳永:「自分っていらないんじゃないかな」と思う時ってあるじゃないですか。
ー あります、あります。
徳永:「自分は価値がない」とか「役目を果たせてないな」とか。しかも大人になるとあまり褒められないでしょ。1年に1回も褒められることがないんじゃないかな。子どもの頃は何が出来た、何が出来たっていちいち褒められていましたが、段々それもなくなってきて、自分の価値観や居場所がなくなっているように感じたりする時もあるけれど、実は意外と周りの人、家族や仕事仲間も本当は分かってくれている。それって実はいじめの番組を観た時にちょっと思ったことだったんです。そういう中でいじめられている子を観ていても、「そんなことないって!お前のこと絶対好きなやつだっているし、絶対誰か見てるから。」って思い、それがヒントになりました。でもそれって大人にも言えることなので、そういう意味ではみんなの応援歌になってもらえたらいいなと思っています。
ー「大人だって褒められたい」というコメントも多かったですが、実際そうですよね。それにいじめに関してもネット社会になってから、残念ながらどんどんエスカレートしてきている。そういう中で本当の友人というのは何だと思いますか?
大田:難しいですね。
徳永:気持ちひとつでしょ。2秒後に本当の友達になれます。例えば、嫌な人だなと思っていてもWANTEDし合っていたり、「実はあなたのことをすごく尊敬していたよ!」ということが一瞬で分かれば2秒後に友達。多分そういう関係でいけるんじゃないかと思うんです、本気で。だから気持ち次第。気持ちがこっちに向いていれば友達になれると思います。別に音楽でいじめの問題や社会を変えようとは全然思っていないし、難しいことも分からないけど、気持ちで変わることってメチャクチャありますよね、世の中。お金で変わらないことはいっぱいあるけど(笑)。でも気持ちで変わることはいっぱいあって、音楽って気持ちを変えるツールじゃないですか。
ー はい。
徳永:だから最初に言った、これを聴いて出かけたくなって欲しいというのは、これが出かけたくなるツールになれば良いわけで、気分転換でもデートでも何でもいいんだけど、気持ちを変える何かきっかけになればいいと思います。
吉本:親友って、別に連絡を取ってなくても元気でさえいれば別に親友のままだし。年に1回連絡を取ってるか取ってないか位の親友もいますが、でもそれでも親友であり続ける。例えば大田さんも元々東京に住んで東京で活動していたけど、doaを結成して関西に引っ越してきて東京の友達とかとも相当会ってないと思うけど、親友って変わらないですよね?
大田:変わらないですね。大切な友達はみんな気になっていますし。
吉本:お互いがそう思えていたら、それが親友なんじゃないかな。
徳永:アルバムの中に“クライマー”という曲があるんですが、幼稚園の頃からの幼なじみから昨年の夏にいきなり「富士山頂。早く来いよ!」ってメールが来たんです。今からいけないよ!って思ったけど(笑)、でもその彼は「俺は元気でやってるぜ。」って言っているようで。多分仕事の都合もつけて山に登ったんでしょうね。そういう余裕もあるぜとか、色々なメッセージがその中にあって。「お前も元気でやってるか?頑張れよ」っていうメッセージも含まれていたのかなと。その気持ちを込めて書いたのが “クライマー”という曲なんですが、そういう一言で分かり合えるのが友達なのかなと思います。
ー そしてこの “WANTED” から3人のアカペラ“TO BE FREE”へ続きますが、短い歌詞の中で“WANTED”からの繋がりというか、選択の原点を問われているような気がしました。
徳永:例えば僕も最初に一人暮らしを始めた時は「やったー、自由だ!」と思ったんですが、「やべ、トイレットペーパーも自分で買わなきゃいけないんだ。」みたいな。それって逆に自由じゃないと。大人って自由を追い求めてるイメージがあったのが、段々自由じゃない方向に行っていて「自由って一体何なんだろう?」とか「自由こそ一番自由じゃないな」とか思ってしまって。だから大人になればなるほど TO BE FREE、自由になるために何をしていくんだろうとか、どこまでならいいんだとか、この曲は問題提起で終わっている曲ですけど、皆さんにも何か感じてもらえたらと思っています。
ー 2月8日(土)、愛知 Electric Lady Landdoaを皮切りに、【doa LIVE Tour 2014 -WANTED-】がスタートしますが、もうリハーサルも始まっているんですよね。
大田:はい。これから進めていく感じです。
徳永:ツアーではみんなに歌って欲しいです。みんなで歌う歌がいっぱいありますから一緒に歌って欲しいです。
吉本:僕らの曲はリーダーがライヴで一緒に盛り上がれる曲を作るので、ライヴは常にみんなと歌える雰囲気でやりたいです。
大田:doaのライヴはそんなに難しいこと考えずに一緒に楽しんで、最後は笑顔で帰ってもらえたら本当に僕らも最高な気持ちになれます。
ー 2014年はdoaとしてどんな年にしていきたいですか。
徳永:10周年ということで、ノンストップでいきたいです。
吉本:10周年といっても子どもで言えば10歳になっただけなのでまだまだ学んでいかなければいけないですが、ただ折角10年目を迎えられたので疾走感のある、ずっと動き続けるような1年にしたいです。
doa
NEW ALBUM『WANTED』
2014年1月22日発売
¥2,913+税 / GZCA-5260
収録曲
01:GIMME FIVE
02:Something
03:テキサスホールデム
04:誰よりも近くにいるのに
05:Bring Me Back My Freedom
06:WANTED
07:TO BE FREE
08:Rock'n'Roll Life
09:コンビニマドンナ
10:クライマー
11:I'll Take You Anywhere
12:連絡はナッシング
doa LIVE Tour 2014 -WANTED-
2月08日(土)愛知/ Electric Lady Land
OPEN 16:30/START 17:00
2月15日(土)福岡/ DRUM Be-1
OPEN 16:30/START 17:00
2月22日(土)大阪/ umeda AKASO
OPEN 16:30/START 17:00
2月28日(金)宮城/ MACANA
OPEN 18:00/START 18:30
3月02日(日)東京/日本橋三井ホール
OPEN 16:15/START 17:00