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doa『WANTED』インタビュー


■ 生中継後、3人に中継で聴けなかった楽曲の話や中継の感想を伺いました。


ー 生中継お疲れさまでした!いかがでしたか?

吉本:ありがたいですね。あんなに沢山の人達が僕たちの漫談を観てくれて。


ー 漫談!(笑)最後は23,000人を越えていました。

大田:緊張しました(笑)。

吉本:多分doaのことを知らなかった人達もいたと思うので、これを機会にdoaを知ってもらえればと思うし、そういうきっかけを作っていただけてありがとうございました。

徳永:インタビューを観てもらうってなかなかないじゃないですか。そういう意味では貴重だと思ったし、新しい音楽に触れる機会って今の世の中多いように思うけど、実は減っていると僕は思うんです。何故かというと、与えられる情報の方が多いから。でもニコ生にアクセスするというのは与えられた情報ではなく自分からアクセスしているわけで、それってすごい出会いだと思うんです。昔だったらレコード屋に行ってたまたまカッコいいジャケットがあったので手にしてみるのと一緒。そうやって音楽に出会う瞬間はこういうことなのかなと思うので、それに携われて良かったです。


ー ではここからは中継で伺えなかった他の楽曲についてもお伺いしていこうと思います。“テキサスホールデム”ですが、これはポーカーのルールだとか。

徳永:そうです。友達の家で飲んでいたらみんなが テキサスホールデム を始めたんです。でも僕はやり方を知らなかったので教えてもらったんですが、ポーカーの駆け引きが人生に似てるなと思ったんです。1回勝っても次で負けたり一生懸命頭使っても駄目だったり、運で良かったり。でも結局はしっかり勝ち負けがついている。そういう風に思っていたら人生をもっとゲームみたいに楽しんだら、負けも面白いんじゃないかなと。だってポーカーで負けてるやつが一番嬉しそうですからね。「うわー負けたー!」って盛り上がって。で、勝ってるやつは「ハハハ」って笑ってる。それ見てたら、人生って案外こんなもんじゃないかと思って。


ー イントロから攻めるようなサウンドですが、マイナーコードでどこか哀愁を帯びている。でも力強いコーラスワークや掻き鳴らすギターと、サウンドの様々な面から、人生で勝負をかける不安と、それに立ち向かおうとする想いを感じました。

大田:曲の構成が今迄にはない、新しいdoaのサウンドになっています。

徳永:この曲はサビが「Woo」しか言ってませんからね(笑)。これはやっぱりライヴで皆さんにも歌って欲しいです。

吉本:女の人も低い声で「Woo」って。


ー 地鳴りのようなデスメタルのような(笑)。

吉本:曲が変わっちゃいますね(笑)。


ー タイトルトラックの“WANTED”は中継で色々語っていただきましたが、生きることや人生についてのみんなの想いをダイレクトにうけていかがでしたか?

スタッフ:コメントでは共感できるという声が多かったです。

徳永:仲間だなと思いました。僕らが出している音楽はもう僕らだけの音楽ではなく、みなさんの音楽だと思いました。


ー 先ほど、10周年アニバーサリーイヤーについても語っていただきましたが、この10年で音楽の流行りもそうですが、在り方自体が変わってきたと思います。その中でもdoaさんの音楽はブレがないように感じましたが、音楽界の変化や求められることによって曲作りで悩むことはありましたか?

吉本:(徳永さんを見ながら)作曲している側はわからないけど、作品ごとのコンセプトが決まっているので、僕はあまり感じないです。


ー 大田さんはいかがですか?

大田:悩むといえば悩みます。それはレコードやCDはお店に行けば買えるし、ジャケットが気に入ればそれで買う人もいた時代の中で僕らは育ってきたし、ラジオで流れていたものを、いいと思えばエアチェックする。でも今は1曲から買えるじゃないですか。だから僕らが一生懸命曲順を考えて並べてもバラバラで聴いたり。そういう変化の中、ライヴを増やせばいいのか?とか色々悩むことはあります。


ー 徳永さんはいかがですか?

徳永:例えば僕らがラーメン屋だとすれば、それこそこの時期はつけ麺をやろうかとか今はネギが流行ってるからネギをいっぱい入れようかなとか、そういう悩みはありました。でも周りにイタリアンのお店が出来ようが、うちはラーメン屋だから別に関係ない。出汁の取り方を変えたりいろいろなラーメンを食べにいったりはありましたけど。


ー そこがdoaさんの曲を聴いた時に感じる、軸のブレがないということに繋がるのかもしれないですね。

徳永:多分そうでしょうね。


ー 音楽を聴くのも昔はオーディオでしたが今はPCなども多いので音作りでも考えることが多いのでは?

徳永:そこはめちゃくちゃ考えます!基本的に僕らがMIXする時はスタジオにある性能のよいスピーカーではなく、ユーザーが一番使っているであろう小さいスピーカーで聴いたりPCで再生させたりもします。例えばPCやMP3で再生した時にどうやったら奥行きが出るか、音像を作るためにはどういう機材を使ったらいいのかということはずっと研究しています。僕らはアナログ機材を使うことが多いですが、そういうのでやらないと折角伝えたいことが伝わらなかったりするので、企業秘密みたいな話になっちゃいますが、メディアもどんどん変わってきているので、特にdoaチームは僕ら3人だけじゃなくスタッフもすごく研究しながら、その時その時に合った音を作っています。それに自分が配信とか好きで、どんどんやっちゃうんです。新しもの好きなので絶対アナログレコードじゃなきゃ嫌だということもないし。それにその新しいメディアの中で良い音を出している人がいるから研究もする。仕事というか好きなんですよね。


ー MP3とかで圧縮された方がカッコいい音とか実際ありますからね。

徳永:そうそう。あとはイヤホンも今、カナル型といって耳の中に入るようになってきたでしょ。


ー はい。

徳永:入ることによって音が変わってきたんです。Lowの出るレンジ(範囲)を変えてきているんです。それはアメリカの音楽とか聴くと分かるんですけど、カーステレオの性能も変わってきたのでLowのレンジが全然変わってきている。完全にイヤホンを浮いた状態で聴いている時と耳の中に入れて聴いている状態では音が違う。それに最近はヘッドホンの人も多いでしょ。


ー そうですね。

徳永:ヘッドホンも調べてみると帯域が広くなっているんです。でも広くなっているからといって、じゃあ広くすればいいかというと逆で、そこは狭めたり色々な裏技があって。狭めることで広く聴こえるとか、広げるとそこが潰れちゃうから逆算の理論です。


ー すごい緻密ですね。

徳永:緻密というより、やっぱり好きなんですよ。


ー 先ほど“クライマー”のお話を中継でもしていただきましたが、富士山といえば前回『RIDE ON』は富士山近くで撮影。今回は千葉の牧場だとか。

吉本:そうです。でも本当はこれ、幌馬車を使って撮影しようと思っていたんですが幌馬車が解体中でバラバラだった(笑)。


ー えー!!

吉本:でも結果的に良い写真が撮れました。10月だったんですが、台風の日で。

大田:20号か21号か。

徳永:ひどかったね。

吉本:(ジャケット写真を見ながら)でもこの瞬間5分位だけ雨があがったんです。奇跡的!

大田:最初僕はギターを持っていなかったんです。雨に濡れちゃうとギター駄目になっちゃうから。でも一瞬雨が上がったからすぐギターを持ってきてもらって何枚か撮りました。

徳永:本当に何枚かだけだよね。

吉本:その後はどっしゃ降り!その前もずっと降っていたしこの瞬間だけ。

徳永:でもそれが功を奏して『WANTED』というイメージにピッタリのジャケット写真になりました。


ー なるほど。あと“I'll Take You Anywhere”は、大切な人への想いがまっすぐに表現されてた曲ですね。

吉本:「WANTED」って求めるとか求められるとかなので、この曲も違う意味で同じことを表現したくて。人から好きになってもらうってすごく有り難いことだけど、でも自分も誰かを好いていないと本当の幸せじゃないと思うんです。大切にしたいと思う人がいるから頑張れるし、その人が喜んでる顔を見るだけで自分も幸せになったりする。だから人を好きになる気持ちは心から大切にしたいと思いますし、失いたくはない。そこは照れるのではなくこの曲ではストレートで言いたいです。


ー ちなみにプライベートでは?

吉本:…プライベートはやめておきましょうか(笑)。いや、プライベートでも別に恋愛だけではなくて友達にしても自分がどういう気持ちで接しているか相手に伝わらなければ相手も本気を出さないし。それは仕事のパートナーであってもそうだと思いますが。勿論言葉に出さない気持ちもありますが、最終的には人を信頼する気持ちですよね。


ー 確かに、明日どうなるかというのは誰にも分からないから、それこそ色恋だけでなく相手への気持ちをきちんと伝えなければ後悔すると思います。そしてこの曲は大田さんがLead Vocal。

大田:はい。僕が吉本くんの詞を歌うというのは初めてなんです。

吉本:たしかに!

大田:初めてのことだったので自分が良いと思えるところまでいくのに時間がかかりました(笑)。


ー そして“連絡はナッシング”は、他曲とも少し違うテイストのラブソングですね。

徳永:友達と恋人の中間地点という、男が最も苦手とする分野の歌です。連絡してるんだけど返信がない。何でもいいから返信くれよって。

大田:本当に徳永くんらしい曲です。


ー というと?

大田:「連絡くれよ」というところもそうですが、「次は絶対君を幸せにするから」という部分とかね。きっと連絡ないと思うんだけどな…。

<一同大爆笑>

大田:でもそういう表現をするところが僕は大好きなんですけどね。あと吉本くんの詞で好きなのは “Bring Me Back My Freedom”。歌詞に「叫んで 足掻いて 眠って…」ってあるでしょ。僕だったら絶対眠れないと思うけど(笑)。

吉本:寝て忘れる!


ー すごく性格の違いが出ますね(笑)。

吉本:めっちゃ出ますよ。「そう来る?」って。三者三様で面白い。最近特に違いが出てきましたね。

大田:昔は声ももっと似てた。


ー 今は完全に違いますもんね。では最後にmFound読者のみなさんへ一言お願いします。

大田:8枚目のニューアルバム『WANTED』。10周年の第一弾と言って良い僕らの作品ですし、ライヴも作品と考えてもらって、今後の活動に注目して下さい。

吉本:10年変わらず自分たちが追い求めている形でまた良いアルバムが出来たと思います。アルバムを聴いてもらい、出来れば一緒に歌ってもらう環境を共有したいです。今年は色々な意味で疾走感があるような1年にしたいと思っているので、doaに遅れないようについて来て下さい。

徳永:doaを全然知らない方にも聴いて欲しいと思うアルバムが出来上がりました。最近、新譜をしばらく買ってないなという30代以降の大人の方も、あえてdoaのドアを開いていただいて。

吉本:(のけぞる)

大田:(笑)

徳永:(笑)…是非聴いていただけたらいいなと思います。


ー 今回は本当にありがとうございました!


取材・文/秋山昌未


■ doaオフィシャルサイト
http://d-o-a.jp/


 

リリース情報

doa
NEW ALBUM『WANTED』

2014年1月22日発売

WANTED_JK.jpg
¥2,913+税 / GZCA-5260

収録曲
01:GIMME FIVE
02:Something
03:テキサスホールデム
04:誰よりも近くにいるのに
05:Bring Me Back My Freedom
06:WANTED
07:TO BE FREE
08:Rock'n'Roll Life
09:コンビニマドンナ
10:クライマー
11:I'll Take You Anywhere
12:連絡はナッシング

LIVE情報

doa LIVE Tour 2014 -WANTED-

2月08日(土)愛知/ Electric Lady Land
OPEN 16:30/START 17:00

2月15日(土)福岡/ DRUM Be-1
OPEN 16:30/START 17:00

2月22日(土)大阪/ umeda AKASO
OPEN 16:30/START 17:00

2月28日(金)宮城/ MACANA
OPEN 18:00/START 18:30

3月02日(日)東京/日本橋三井ホール
OPEN 16:15/START 17:00

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