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Galileo Galilei『Baby, It's Cold Outside』インタビュー Page3


ー では改めて楽曲の話に入ります。「Sex and Summer」の歌詞は、恋愛ソングのように感じましたが、その反面、どこか今のGalileo Galileiというか、雄貴くんの心情を歌っているような気がした。

雄貴:『PORTAL』でもそうだったんですが、実は今回もあまり自分達のリアルなことを書いているつもりではなかったんです。このアルバムに対してコンセプトストーリーを組み立てたような感覚で、一曲一曲物語を作っている感じ。でも実際、今の自分たちの心情や状況に重なることが多いなと、出来上がったものを見て初めて気づきました。やはり素材としては自分の中にあるものでしか構成されないので、そういう意味では確かに今の自分達そのものという感じになったかもしれません。


ー 個人的には「Sex and Summer」では、「さよならフロンティア」(2011年リリースの同名シングル)の歌詞で描かれていた、仲間と車を乗り回し、どんちゃん騒ぎしたという世界の続きというか、その先に見えてきた若干の空虚感がここに繋がっているように感じました。

雄貴:あー、なるほど。実は車のくだりは後から出てきたんですよ。


ー そうなんだ。

雄貴:最初は、誰も覚えていないような廃墟のボロボロの壁に男女がペンキで落書きするというところからスタートしてストーリーを書き進めていったんですが、曲が長い分、ちょっとくどいなってなって(笑)。それで「さよならフロンティア」でも書いたことだけど、例えば学校の友達とかでよくあるのが、お兄ちゃんやお母さんの車を借りて先輩とかと肝試しに行くとか、よくあるじゃないですか。


ー あるある(笑)。

雄貴:そういう世界感を書きたかったんです。まぁ、僕たち三人はそこには乗れない人たちだったけど…。

佐孝:(笑)

雄貴:そういう奴らが大嫌いだったんだけど、でも実は、羨ましいという部分も若干あるんですよね。「僕もその車に乗って、どこか行きたいな」って。


ー なるほど。

雄貴:歌詞の話と少しズレますが、仁司が車の免許を取ったんですよ!


ー おぉ!もうどこか行った?

佐孝:東京までフェリーで来たんですが、札幌から小樽までは自分で運転しました。まだ免許取って一ヶ月位なのに(笑)


ー 佐孝くんの運転はどう?

雄貴:安定していますよ。最初はちょっと危なっかしいなと思った時もあったけど。

佐孝:そう。結構ざっくりしてる(笑)。

雄貴:でも、逆に慣れてきてからの方が気をつけるようになってきたね。

佐孝:結構言われるんですよ。「今のところ、大丈夫?」とか(笑)

雄貴:そうそう(笑)。普段、マネージャーの車に乗ることが一番多かったんですが、運転が上手いんですよ。その分、仁司の運転にまだ慣れていないから「もっと車間距離を取った方がいいんじゃない?」とか言っちゃいますね。多分、僕が心配しすぎなのかもしれないけど。


ー「時計塔」だけど、曲ごとに物語を作ったという話を聞いたから言うのではないけれど、歌詞が本当に物語を読んでいるように感じました。「時計塔」って、札幌の時計台のことではないんだよね?

雄貴:はい、違います。多分そう思う人も多いかなと思ったので、タイトルを変えようとも考えたんだけど、でもこの曲のタイトルは「時計塔」が良かったので、そのままにしました。


ー どうしてもGalileo Galilei=札幌で、時計台に結びつけたくなっちゃうしね。

雄貴:そうそう。それが嫌というわけでは全然ないんだけど、今回は違います。


ー では、どういう部分からインスピレーションを受けてこの歌詞を書きましたか?

雄貴:僕は洋楽の日本盤についている和訳の歌詞カードだけをCDから抜き取って集めてよく見るんですが、和訳にされた書き方にインスピレーションをもらえるんです。それは歌詞の内容ではなく、直訳感自体の雰囲気という意味でね。ちなみにこの曲で言うと、これを書いた時はよくTHE DRUMSの色々な歌詞を読んでいて、実際はこういう歌詞があるわけではないんだけど、自分の中のTHE DRUMS感はこういう感じだったんです。英語だから、何を言っているかは分からないけど、和訳でもその歌詞カードを読む前と読んだ後って曲の印象が違うじゃないですか。


ー 確かに。

雄貴:和訳を見る前の、THE DRUMSはこんなことを歌っているんじゃないかなという印象があって、全体の雰囲気はそういうところからスタートしました。でもストーリーは小説にインスパイアされています。


ー やっぱりインスパイアされる元というのは、音楽だけではなくて映画や本というのもあるんだ。

雄貴:ありますね。タイトルとかを言ってしまうと、またその世界感に縛られるのであえて言いませんが、戦争孤児になった子どもをおじいさんが他国へ逃がすという冒険小説です。


ー「コウモリかモグラ」いいね。ボリュームこそ大きくないけど存在感を感じるドラムで。

和樹:『PORTAL』の頃に一度、四つ打ちというかダンス系寄りのドラムに移り変わって以降、久しぶりにドラムらしいドラムを叩きました(笑)。この曲は生ドラで叩いているんですよ。『PORTAL』に収録した曲は結構、Vドラでサンプリングすることが多かったから、本当に生ドラは久々で僕自身も楽しく出来ました。


ー 雄貴くんはあえて淡々と歌う曲も多いけど、この曲では歌の表現力をすごく感じました。

雄貴:実はミスをあえて生かしてみたんですよ。


ー ミス?

雄貴:はい。いつも歌録りは結構時間かけているんですが、僕の場合、歌詞カードで言えば、二行位ずつ歌っていくんです。


ー え、通しで歌わないの?

雄貴:はい。小分けに歌いますね。だから時間をかけるといっても、何テイクも通しで録るということではなくて、一度小分けにした部分をバーッと歌ってみて、それを和樹に聴いてもらい、良くなければ再度歌い直す。


ー それは何故?

雄貴:これは僕個人の意見なんですが、全体通して歌うことに対して、結構必要性を感じていないんですよ。それよりは、ひとつひとつの言葉の言い方を大切にしたり、声がかすれてしまったものをあえてOKテイクにしたりという、細かい箇所にポイントを置きたいんです。しかもそうした方が作業自体もスピーディーになるし。そういう意味で、この曲もミスと思われるような部分をあえて生かしたことが多い曲なので、いつもより違う雰囲気に聴こえるかもしれません。


 

リリース情報


Galileo Galilei
「Baby, It's Cold Outside」

2012年10月31日発売
GG_babyitscoldoutside_j.jpg

初回盤
SECL-1197〜1198
1,800円(税込)
※初回仕様はオリジナルステッカー封入

通常盤
SECL-1199
1,500円(税込)

amazon

LIVE情報


Galileo Galilei ミニアルバム Release Tour ~Baby It's Cold Outside~

2012年12月02日(日)東京都・新代田FEVER
2012年12月06日(木)愛知県・名古屋ell.FITS ALL
2012年12月11日(火)福岡県・福岡DRUM Be-1
2012年12月18日(火)大阪府・心斎橋JANUS
2012年12月21日(金)北海道・札幌COLONY

オールスタンディング 前売¥3,150
入場整理番号入り/Drink代¥500別
2012年11月03日(土)全国プレイガイド一斉発売

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