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Galileo Galilei『Baby, It's Cold Outside』インタビュー Page4


ー なるほど。そういえばこの曲とアルバムラスト曲「夢に唄えば」は和樹くんが主にアレンジを担当でしたね。

和樹:はい!この二曲ともドラマーである僕がアレンジしたということもあって、ギターもベースもシンプルな仕上がりになっています。作っていた時点ではシンプルになりすぎたかなとも思ったんだけど、全曲通しで聴いた時に、他の曲はかなり作り込まれている作品が多かったので、そういう意味では箸休めといってはなんだけど(笑)、ひと呼吸置ける安心感を生めたかとも思っています。


ー 和樹くんがアレンジした曲って他にあったっけ?

和樹:インストの「SGP」(シングル『青い栞』収録/2011年リリース)位かな。『PORTAL』の時に僕と仁司で「Good Shoes」を作ったりはしたけど、依頼されて自分だけで作ったのは「SGP」とこの曲くらいかな。


ー 佐孝くんからみて、和樹くんのアレンジはどう?

佐孝:和樹アレンジですか?(笑)。『PORTAL』の時から言われていたのは、和樹が作る曲は和樹っぽくて外見からみての通り、可愛い感じというか(笑)。でも段々そういう部分が抜けてきて、いい感じになってきたのがきちんと今回表現されていると思います。機材の使い方も含め、かなり研究してきているので、それが顕著に音に出ているし。


ー インストの「Chill Boy」はまたエレクトロの要素が溢れていて個人的にも好きです。

雄貴:ありがとうございます!! この曲は、今でも好きなんですがGalileo Galileiの中でChillwave系の音楽がマイブームになった時に、そういう曲を作ろうかという話になったんです。それで「Chill Boy」。でも時間の問題とかもあって、なかなかChillwave系までは到達できませんでしたけど(笑)。


ー いや、かなりエレクトロ感が洗練されてきてクオリティの高い作品だと思います!

雄貴:よかったー!


ー 海外のインディー・ロックに影響を受けているようだけどそれは三人とも?

雄貴:そうですね。元々中学校時代からDeath Cab for CutieやOasisやRadioheadが好きで買って聴いていたんだけど、メンバー全員が一番好きだったのはRadiohead。まぁ『PORTAL』以降からは聴く量がかなり増えましたけど。


ー 三人それぞれ、今好きなバンドはある?

和樹:このバンドだけというのはないです。全員で共有して聴いた後、最終的にそこから好きな曲をかいつまんで聴くかな。

雄貴:あんまり絞り込んだ聴き方をしないんですよ。アルバム一枚通して聴く文化が僕たちの中にはなくて。


ー そうなんだ!

雄貴:はい。だから、アルバムの中でも知らない曲とかありますもん(笑)。「THE DRUMSの◯◯っていう曲、いいよね。」って言われても、「それどんな曲?」みたいな。勿論聴けば分かったりもするんだけどタイトルとかにも重きを置かないかな。

佐孝:そうそう(笑)


ー じゃあ完全に単体の音楽、音にのみ興味がある感じなんだ。

雄貴:そうですね。


ー 私、個人的にはGalileo GalileiとWaking Ashlandのギターのリフが近い印象を持っているんだけど。

雄貴:お、そのバンドは知らないです。チェックしたい。完全に言い当てられると「おー!」と思うけど、知らないバンドの話をされるのもすごく楽しいです!


ー 同じエレクトロな感じでも、「リジー」はGalileo Galileiらしいポップなメロディラインで、世界観と共に音が弾ける印象を受けました。エレクトロの要素を取り入れるようになって、ここにきて生音のバンドらしさと、デジタルのバランス感がすごく研ぎすまされて来た気がするけど、そのバランス感はどういう話し合いで作られているんですか?

雄貴:かなりざっくりしたというか、雰囲気的な表現が多いです。例えば「もっとアコースティックな感じがいい。」とか「森っぽい感じにしよう。」とか。ある意味、学園祭とかで出し物を作る「もっと飾った方がよくない?」っていう感覚(笑)。だから正直、難しいプロセスとかなくて、この「リジー」も「ちょっと音、丸くない?」とか「このベースフレーズださくない?」とか、そういう会話しかなかったです(笑)。


ー じゃあ、そういう会話の中でも一番この曲で気をつけた点は?

雄貴:音の選別の仕方かな。そこはすごく気を遣っていて、特にこういうエレクトロ系の曲の場合、ギターポップとかと違って不協音がダイレクトに気持ち悪いものとして耳に残ってしまうので。


ー 確かにそれはありますね!あと、「どうだい、もうおつかいには慣れた?」という冒頭の歌詞を含め、印象的な言葉使いがいいですね。

雄貴:この曲の歌詞は五感をとても大切にしました。曲が仕上がって、最初は意味とかを考えずデタラメな言葉で歌いながらスタートして、そこから気持ちよい言葉をどんどん生み出して仕上げました。


ー 最後の曲「夢に唄えば」は、メロディラインはすごくGalileo Galileiらしいと思ったんだけど、アコースティックな楽器の使い方や、リフが今迄と違う気がしたんだけど。

雄貴:どうなんだろう。あまり意識はしませんでしたけど。ただ、きちんとした歌モノにしよう、歌が中心に存在する曲にしようという想いでは作りました。


ー 今後、ライブは出来るだけ三人でやりたいという話でしたが、その場合、ひとりが色々な楽器を多用する感じ?

雄貴:実はもう結構明確なビジョンが自分達の中に出来始めています。音楽性は全然違うけど、スタイルで言えばJames Blake的な感じ。和樹がドラムパッドを使って、シンバルやタムだけ生ドラにしたり、仁司が同期担当で三人で編集した音を出して、僕がシンセを弾いて歌う。それでギターは主に僕と仁司で弾くと思います。だから楽器の入れ替わりはギター位で、後の役割は大体決まってきました。


ー それは少し驚きました。正直言うと、やはり急な話でもあったし、音楽のスタイルは勿論のこと、ライブのスタイルなんてまだこれからどうしようかという段階かと思っていたから。

雄貴:あぁ、そうですよね。でも結構決まり始めています。音に関しても今(取材時)、滞在中のホテルで調整しているんです。ライブでやるにしても三人でアレンジするので、リバーブやディレイを生かしたサウンド作りになると思います。だから『PORTAL』の曲もかなり様変わりするんじゃないかな。


ー 最後にmFound読者のみなさんに一言お願いします。

和樹:三人になって、どうなっちゃうんだろうって不安に思っている人も沢山いると思いますが、僕たちとしては音やライブの方向性も決まってきていて、自分達の中ではこれからやろうとしていることは今迄のGalileo Galileiを更に良くする方向性に向かっているので、そこはGalileo Galileiを信じてこれからもついて来てもらえればと思います。

佐孝:三人になってライブが出来ないんじゃないかと心配している人も多いと思うけど、全くそんなことはなくて、このインタビューでお話した通り、三人でいい形を模索、工夫している最中だしツアーも決定しているので楽しみにしていてください!あと、今迄はやっていなかったUSTやネット配信もリリースタイミングで随時やっていきたいと思っているので、是非チェックしていて下さい。

雄貴:三人になっても大丈夫というと、強がりに聞こえるかもしれないけど、五人の時より迷走感がないというか。迷走…というか、言葉で表現しづらいモヤモヤ感のようなものが逆に吹っ切れたアルバムになったと思います。今後の活動としては、来年度もまたガーッと動いていくし、音源もどんどん発表していきたいと思っているので、音で語っていきたいと思います。聴いてください!


ー ありがとうございました。


取材・文/まさやん


■ Galileo Galileiオフィシャルサイト(PC・MOBILE共通)
http://www.galileogalilei.jp


 

リリース情報


Galileo Galilei
「Baby, It's Cold Outside」

2012年10月31日発売
GG_babyitscoldoutside_j.jpg

初回盤
SECL-1197〜1198
1,800円(税込)
※初回仕様はオリジナルステッカー封入

通常盤
SECL-1199
1,500円(税込)

amazon

LIVE情報


Galileo Galilei ミニアルバム Release Tour ~Baby It's Cold Outside~

2012年12月02日(日)東京都・新代田FEVER
2012年12月06日(木)愛知県・名古屋ell.FITS ALL
2012年12月11日(火)福岡県・福岡DRUM Be-1
2012年12月18日(火)大阪府・心斎橋JANUS
2012年12月21日(金)北海道・札幌COLONY

オールスタンディング 前売¥3,150
入場整理番号入り/Drink代¥500別
2012年11月03日(土)全国プレイガイド一斉発売

Interview

Live Report

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