ー 先程佐々木さんから就職活動の話や、三浦委員長からもこれで駄目だったら音楽を辞めようという話が出ましたが、「秋暮れタイムカプセル」では、進路を決める時のことがテーマですね。 みなさんは高校の進路希望では何と書いていたんですか？

佐々木：僕は何も考えていなかったですねぇ。


ー まさに歌詞の通り。

佐々木：そうです。僕は工業高校だったので就職率100％だったんです。でも就職もせず、専門学校や大学に進学するわけでもなく、何となく卒業したという感じでした。でもバンドはやりたかった。そんな感じでしたね、本当に。

岡田：僕は専門学校に行ったんですが、それも高校で唯一仲の良かった子がギターを始めたので僕もギターをやらないと一緒に遊べないと思ったからなんです（笑）。それで、その友人が卒業後は公務員になって安定した生活をしながら音楽をすると言っていたので、じゃあ僕もそうしようと思って専門学校に入って。

佐々木：アハハハハ！

岡田：結局、そんな感じなので専門学校は中退してしまいましたが（笑）。


ー 三浦委員長は歌詞通りだったんですか？

三浦：僕は一度挫折をしているんです。理系だったので医学部に行きたかったんですが、到底無理だということが早めに分かって。勉強も出来ないし部活も出来ないしやりたいこともないし、これからどうしようかなと思っていた時期でした。でも唯一英語が好きだったので、進路希望の紙には「大学に言って英語を勉強します」って書きました。それは全くの建て前ですが、そう言えば学校も親も安心するだろうし（笑）、大学に入ってからやりたいことを見つけられればいいなと思っていたくらいでした。


ー ではみなさん、音楽でプロを目指していたということではなかったんですね。

佐々木：当時は全くそういう感じではなかったです。

三浦：空想委員会としてこのメンバーで活動するようになってからですね。

佐々木：でもメジャーというよりは、テディさんに「音楽を真剣にやらない？やるなら手伝うよ。」と言われて、音楽の道に進むことを真剣に考え始めました。それまでは仕事をしながら、もしメジャーデビューの声がかかればラッキー位にしか考えていなかったんだけど「そんなの甘いよ！」ってテディさんに言われて決意したんです。

三浦：でも確かにメジャーにいこうということはあまり考えていなかったんです。音楽で生活が出来るレベルであればメジャーだろうがインディーズだろうが、当時はどっちでも良かった。


ー 実際メジャーデビューして、気持ちの上で変わったことはありましたか？

佐々木：やっぱりメジャーデビューしているバンドって特別というか、存在感がすごいじゃないですか。当時は売れているとか売れていないとか分からないですが、名前を聞くだけで「カッコいいよね。」とか「知ってる。大きなステージでライヴをしているよね。」というイメージしかなかった。そこに名前が並ぶのかと思うと、同じフィールドにいくんだから頑張らなきゃヤバいなという気持ちでした。

岡田：僕は正直、気持ちの上での大きな変化はないです。インディーズだろうがメジャーだろうが、ただ音楽を真剣にやりたいという気持ちではあったので。ただ、メジャーになると、僕らに関わる人が沢山増えたので、そういうことへの自覚や責任感は持たなければいけないという想いは強くなりました。

三浦：責任もそうですが、会社全体としてそのバンドの音楽が沢山の人に届くべきだと信じてくれているのが嬉しいんです、単純に。それまでは自分たちの音楽はそこまで需要がないものだと思っていたので、ライヴでお客さんが増えてくるのも嬉しいですし、会社としてこのバンドにかけますよ！と言われている感じが嬉しかった。そう思ってくれているなら尚更やりたいことをきちんとやって、届けないといけないんだと、そこで改めて思いましたし、ボランティアではないので嬉しくもあり身が引き締まる想いでもあります。


ー 2015年はどういう活動をしていきたいですか？

三浦：実は毎年三人の目標は変わっていないんです。 代わりがきかないバンドになること。


ー それはすごく大切ですね。

三浦：はい。色々なバンドやアーティストの方々がいるので、その人たちを好きでも良いんですが、「この気分の時は空想委員会じゃなきゃ合わない」と言われるようなバンドになりたいんです。 空想委員会らしくやりつつ、そういう想いが広がっていったら良いと思っていますので、頑張りたいです。


ー では個人的な目標は？

佐々木：自分に厳しく！何事にも自分なりに答えを出してから発信したいです。曲に関してもアレンジに関しても、きちんと自分がイメージしたことを伝えたいです。勿論それはプライベートでもそうですが。

岡田：僕は完全にプライベートなことですが、家にこもりがちなんです。休日は勿論ですが、ライヴの遠征先でもちょっと時間があっても外出はしないでホテルにこもってゲームをやっているし。でもそれだと得るものが何もないんです（笑）。

佐々木：気づいたんだ（笑）。

三浦：やっと気づいてくれたか！良かった良かった（笑）。

岡田：だから外出して、外から少しでも得るものを増やそうと思います（笑）。

三浦：昨年はメジャーデビューしたことで環境が変わってバタバタしていたので、その環境についていくことや与えられた仕事をちゃんとこなすことで精一杯だったんです。だから今年はもっと時間の管理をきちんとして、仕事ではないところでいかに人間的な幅を広げられるかということで、手帳をしっかり使いたいです！

佐々木：買った？

三浦：いや、ずっと持ってはいるんだよ。すごく高いやつ。でも昨年はあんなに忙しかったのに、殆ど空欄（笑）。でも今年は仕事ではないところで、いかに予定を埋めるかというのが大切！


ー じゃあ今年の暮れにまたインタビューをさせてもらって、その時に手帳を持ってきてもらいましょう！

佐々木：三浦くんにはインタビュー前日に突然「手帳を持ってきて下さい。」ってお願いしてね。1日だと書ききれないから（笑）。

三浦：1日あったら、余裕でいけるよ。

佐々木：だめじゃん！

＜一同爆笑＞


ー 最後に代表して三浦委員長からmFoundの読者のみなさんに一言お願いします。

三浦：このインタビューだけ読むと、「このバンドは何なんだろう？」って思われる方もいるかもしれませんが（笑）、音楽は勿論真剣にやっていますし、僕らの音楽は良いと信じています。だから沢山の人に聴いてもらいたいですし、広めていきたいと思っています。勿論、音源を多くの人の手に取ってもらうことが嬉しいんですが、僕らはライヴも大好きで、音源で届いただけではなく実際にその人の目の前で、演奏して生で音が届いた時に初めてその曲が伝わったと感じるタイプのバンドなので、やはりライヴに来て欲しいです。2月1日にZepp DiverCity TOKYOでワンマンライヴを開催しますが、空想委員会というバンド名は知っていてもライヴに来たことのない人も沢山いると思うんです。このワンマンは久しぶりのワンマンだし空想委員会史上、一番大きな会場です。せっかくの機会なのでここで空想委員会というバンドが鳴らしている音を生で体感して下さい。そこから空想委員会と、聴いてくれている人との関係が深まっていったら良いと思っていますので、是非ライヴ来て下さい！


ー ありがとうございました！2月1日は楽しみにしています！


取材・文／秋山昌未


■「空想委員会 / 春恋、覚醒 Music Video 」
http://youtu.be/fIeCx6eZjJk

■「空想委員会 / 春恋、覚醒 Music Video ～空想片恋枕草子 ver.～ 」
http://youtu.be/dDm8YlreKJY

■「空想委員会 / マフラー少女 Music Video」
http://youtu.be/cZ72EweEubc

■ 空想委員会 オフィシャルサイト
http://kusoiinkai.com/

■ 空想片恋枕草子 特設サイト
http://kusoiinkai.com/tokusetsu/katakoi/