ー 楽曲の核になる部分をより際立たせることで、原曲とは違う格好良さを感じました。

今回は原曲に入っていなかったサビのコーラスを秦くん（秦 基博）にやってもらいました。それが効いているのと、大渕さん（大渕博光）のカンテの響きが、スペインに連れて行ってくれてるでしょ!


ー まさに!!そういえば秦さんがコーラス参加するきっかけは、山崎さんからのオファーだと、今年のオーガスタキャンプの時におっしゃられていましたが。

そうなんです。元々ないパートだったんですが、ヤマが「ちょっと考えたんや。」って言って歌ってくれたのがすごく良くて。でも「この部分はハタキュンやないとあかんのや！」と最初から言っていて、ガイドで入れていたヤマの声も秦くんの声を模して歌っていた位、こだわっていました。でも確かにレコーディングをしたら、秦の声の混ざり方がすごくマッチしていて、さすがプロデューサー山崎まさよしという感じでした。


ー「タイムリミット」はBARBEE BOYSの楽曲ですよね。歌詞が本当に最高です!

いやぁ、やはりイマサ（いまみちともたか）は凄い!


ー 今回OKAMOTO’Sさんとコラボされていますが、確か彼らはBARBEE BOYSが好きなんでしたよね？

当然彼らはリアルタイムでBARBEE BOYSは知らない世代なので、最近YouTubeなどで観て好きになってくれたようです。


ー コラボのきっかけを教えてください。

今回別の曲でコラボしているTRICERATOPSが<JAPAN JAM>というイベント呼んでくれた時に、和田唱くんが「OKAMOTO’SがBARBEE BOYSのファンだから、紹介するね。」って言ってくれて、Twitterとかフォローしあって（笑）。それからですね。でも実はすごくタイミングが良かったんです。ちょうど「タイムリミット」を誰とコラボしようか考えていた時期だったので、OKAMOTO’Sとは知り合ってから本当に1、2週間で話が決まりました。


ー レコーディングはいかがでしたか？

面白かったぁ！すごく「バンドをやっている男の子達」という感じでしたけど、アレンジはとても入念で、3タイプ用意してきてくれたんです。


ー 3タイプも!ちなみにその3タイプというのは、どういうアレンジだったんですか？

BARBEE BOYSの原曲に近いもの、ブギーっぽいテイストのもの、4つ打ちな感じのものでした。それで今回は4つ打ちな感じのアレンジで歌わせてもらいました。


ー レコーディングの時など、すごく賑やかなイメージを持っていました（笑）

スタジオに入って「よし、録るぞ」という勢いはあるけど、それまでの構築は実に緻密な人達でした。でもそれを感じさせない“やんちゃさ”があるのが、すごくカッコいいですよね。


ー 本当ですね。そういえば、ソロになってからBARBEE BOYSの楽曲をセルフカヴァーレコーディングするのは今回初でしたよね？

そうです。だから、まずイマサにこの曲でOKAMOTO’Sとコラボして新録したいという旨を話したら、「OKAMOTO’Sカッコいいよねー!」って、すぐ快諾してくれました。


ー 原曲から約26年半位の月日が経過していますが、新たにレコーディングをすると当時を思い出したりするものでしょうか？

いや、そういうのは全然なかったです。とにかくひたすら楽しかったかな。ソロになってからもライブで歌ってきたことによって、オーディエンスのパワーというのも新たに加わっているので、ライブでの空気感などを思い出すことはありましたけど。


ー OKAMOTO’SさんとのMVも面白かったです。

あれは最高に楽しかった! 2階建てのハウススタジオを使って、1カメ(１台のカメラだけ)で録ったんだけど、私が色々な扉を開ける度にOKAMOTO’Sのメンバーがいるというね。今回の初回限定盤の特典DVDには、そのメイキング映像がついているので、メンバー達がバタバタと走って「間に合った!!」とか言っている姿が観られますよ（笑）。


ー それは観たいですね。続く「悲しきは…」ではsmorgasの来門さんを迎えていますが、ライムが入っていることで原曲とはまた違うイメージで仕上がりましたね。

これは来門クンのライムが効いていますね。原曲を作ってから、アコースティックアレンジでライブをすることがあり、それもすごく良かったので、他のアレンジで改めてきちんとレコーディングしたいと思っていたんです、ずっと。それで今回アレンジの打ち合わせをしていたら、間宮（工）くんとCOILの佐藤洋介くんから「逆にデジタルに振り切っちゃった方がいいんじゃない？」というアイデアが出て。で、デジタルに振り切った時に、元々バラードであるこの曲の切なさをより倍増してくれるものは何だろうと考えたら、私はラップ、ライムのような気がしたんです。それで来門にお願いをしました。