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長澤知之『黄金の在処』インタビュー


ー “追憶”は狂気の際みたいなきわどさを感じました。でもそれはストイックではなく混沌とした堕落のようなきわどさ。ギターの歪みもディープだし、長澤くんの声もウィスパーではないけど、この曲ではかなり抑えた感じで歌ってるよね。

こういうタイプの曲なので、そんなに絶叫しない方が良いかなと。どちらかというと、こういう感じで歌っているイメージ。(姿勢をダラッとさせ、座っていたソファに身体をあずける)。だから、だらけるというかグランジロックに近い歌い方かな。朝方までお酒を飲んでいる人みたいな歌い方や雰囲気を出したかったんです。


ー タイトルトラックの“黄金の在処”は歌詞がわずか4行だけど、世界観を持った曲だね。「美々しい」という言葉選びも、コンパクトな歌詞の中で活きているし。

ありがとうございます!


ー 冒頭のギターの弦をこする音とか響き、カリンバや小さく鳴っている音たち、長澤くんが歌に入る時の息継ぎとか、その全ての音が呼吸している感じでこんなにシンプルなのに何層にも重なっていて美しい。アコギも深い音だし。

一見シンプルに聴こえる曲だけど、確かに楽器は結構多めに使いました。一番盛り上がるところはウァーッと音が鳴っているけど、他は出来るだけココ!と思える場所で楽器を登場させるようにしました。


ー 初楽器は?

初ではないけど、バンジョーを弾きました。以前“長い長い五時の公園”(『EXISTAR』収録)で弾いたことがあって、今回も少し弾いてみました。あとチェロも挑戦したんだけど…。


ー そうだ!

でも音は鳴るけど、次にいかないというか音痴になっちゃうの。だから「やっさん(濱野泰政)、お願いします!」って(笑)。


ー そういえば鍋ぶたとか、いじってなかった?

そうそう(笑)。あれは、ドドーン!という音があるんだけど、それに近い音を探そうと言って色々探して結局使いませんでした。


ー 楽器以外で試すというのがまた面白いね。

どういう音が鳴るか分かりませんからね。


ー でも新たな楽器に挑戦してみたいという気持ちは?

あります! ずっと言い続けて未だにやっていないのは、鍵盤。もう少し鍵盤をちゃんと弾けるようになりたいと思っているんですけど、怠惰なものでなかなか出来てなくて…。


ー 怠惰って(笑)。

作曲の仕方が変わるらしいし、鍵盤が弾ける人を羨望の眼差しで見観ています。


ー “無条件幸福”というタイトルいいですね。「降伏」ではなく「幸福」って。曲調もポジティブで力強く背中を押してくれる感じ。今より若き日の自分に歌っているのかなと感じたんだけど。

若い時に対して歌っているわけではないけれど、今言われたことは僕の中で近いかもしれないです。僕なりに入れたい想いは色々あったけど、それは僕個人の問題だからやはり聴く人によって色々感じて欲しいです。


ー 冒頭でも話が出ましたが、“VACANCES”は、再びNabowaとコラボ。リズムの刻みがポップで長澤くんらしいところとそうでないところを感じました。

あぁ、確かに。こういう風に出来たらいいなというリズムを言えばやってくれる、というと変だけど(笑)、期待以上のものを出してくれたことに感謝しています。特にこの曲ではお互い色々セッションしましたし。だからむしろ僕は自分が弾きたいところを弾いて、後の部分はNabowaがガシッと音を固めてくれたので贅沢をさせてもらいました。


ー『SEVEN』に収録の“あんまり素敵じゃない世界”を今回も収録していますが、当たり前だけど他の曲やアルバム自体のカラーが違うと、聴こえ方ってすごく変わってくるね。

『SEVEN』では軸だったけれど、『黄金の在処』では溶け込んでいる。クラスメイトの一人みたいな感じ。


ー そうそう!でも絶対居なくてはならない存在。

嬉しい! そうであって欲しかったから。このアルバムが持つ色が、 “あんまり素敵じゃない世界”と同じ気がするんです。だから前作『SEVEN』から続いているというか、入るべくして入った感じです。


ー “あとの祭り”は長澤くんの作るメロディとしても珍しいと感じたんだけど。

この曲は随分昔の曲で、東京に来る前に書いた曲なんです。10年以上前だったかな。マイナーコードで淡々と進んでいくけれど、そういう曲が今この中に入っていても「新しいね」と言われたらいいなと思っていたんです。今迄色々な音楽をやってきたけれど、その中でも「最初の頃に作った曲なんだよ。」って言いたかった。「概念なんて全然ないよ。新鮮に聴こえたでしょ。だってこれは昔から作っているものだから。でも全部同じだよ。」って。


ー 分かる気がします。マイナーコードとメジャーコードが行き来する展開は本当に美しいし、詞世界は日本の70年代フォーク再燃というか、そこにある悲しさと儚さを感じました。単なる、いちファンとして聴いていい?

勿論!


ー 何でこんなに綺麗な曲書けるの!? 

あはは。嬉しい、それ(笑)。でも自分の琴線に触れるようなメロディであり自分も綺麗だと思って書いているので、きっとこの曲を綺麗だと思ってくれているならば、同じ綺麗なものを観ているんだろうと思います。だから、そこですでに感覚は共有出来ているんじゃないかな。


ー 嬉しいです! “あとの祭り” からガラッと雰囲気が変わって、“ハレルヤ”ではドラムにZAZEN BOYSの松下さんを迎えていますが、きっかけは?

この曲を叩いてもらえるドラマーを探そうというところから話が始まり、松下さんにお願いすることになりました。


 

リリース情報

2nd Full Album「黄金の在処」
2013年11月6日発売


ATS-47 2,500円(込)
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収録曲
01.GOODBYE,HELLO
02.フラッシュバック瞬き
03.スーパーマーケット・ブルース
04.そのキスひとつで
05.誰より愛を込めて
06.追憶
07.黄金の在処
08.無条件幸福
09.VACANCES
10.あんまり素敵じゃない世界
11.あとの祭り
12.ハレルヤ
13.STOP THE MUSIC

LIVE情報

Augusta Camp 2013 Online Exclusive
Featuring COIL 15th Anniversary

ニコニコ生放送にて、11月13日(水)開催決定!
出演:COIL、杏子、山崎まさよし、あらきゆうこ、元ちとせ、スキマスイッチ、長澤知之、秦 基博、さかいゆう

□ 放送アドレス
http://live.nicovideo.jp/watch/
lv153147506


□ 視聴にはニコニコ動画のアカウント登録(無料)が必要となります。
https://secure.nicovideo.jp/
secure/register


http://www.office-augusta.com/
ac2013oe/



「黄金の在処」発売記念~シークレット ライド7~

【東京】12月14日(土)渋谷 WWW
【大阪】12月17日(火)大阪 Music Club JANUS
※東京公演と大阪公演のゲストは異なります。

★チケットオフィシャル先行受付 e+にて実施!
期間:9月27日(金) 12:00~10月6日(日)18:00 まで
専用URL
http://eplus.jp/nt-ride/


2013年11月15日(金)19:00
タワーレコード渋谷店 B1F「CUTUP STUDIO」
未就学児童入場不可

タワーレコード渋谷店、新宿店での(予約)購入者限定のミニライブ


Interview

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