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高橋優『BREAK MY SILENCE』インタビュー Page2


ー 楽曲の話に戻りますが、“人見知りベイベー”いいですね、これだけ堂々と「人見知り宣言」するって(笑)。

あはは!


ー「年上に尊敬語 年下にも尊敬語」という歌詞がコミカルだけど、ある意味シニカルさを感じました。

シニカルですか!?(笑)


ー ええ。それこそ礼儀という壁に阻まれた他者との関係性がシニカルに感じました。これは言わずもがな、優くんのことですよね。

はい、まさに僕のことです。ある意味、ごまかしたくない感情なんです。実際人見知りだし、人見知りということ以外でも自分の格好悪い部分や、胸を張って言えないことってあると思うんです、生きていたら。


ー あるある。誰しもが何かしらありますね!

ですよね。でも胸を張って言えないことも言っておかないと、大人になるにつれてだんだんごまかすことが巧くなってくる。


ー あー、そうだね。

自分に嘘をつくことばかり上手になってくる。でも僕にとってそれはすごく良くないと思ったんです。まぁ、 “人見知りベイベー”とか言いながらも、今となってはそれを隠すのが上手になってきているんです、多分。ただそれだと自分のアイデンティティが薄まっていっている気がして嫌だったので、この曲をまず世間に放っておくことで「こいつは人見知りなんだ。」と周りにも認知してもらう方が僕の色をもう少し濃く出来るんじゃないかなって(笑)。あとは、やはりどこかで共感者を探してるところがあるんです。


ー 自分も人見知りなんですって?

そうです。飲み会とかに行くと、器用な人って本当に誰とでもすぐ仲良しになれるじゃないですか。まぁ29歳にもなって人見知りなんて格好悪いだけだと思うけど、そうやって誰かと共感できたらいいなと思っています。


ー “空気”という曲は、まさしく空気のような存在や関係性を歌った曲ですね。

空気のような存在って、居て当たり前なのではなく、居なきゃいけない存在なんです。それがなければ死んじゃうんだから。だから僕にとって、空気みたいな存在の人と出会えたならば、間違いなく幸せな状態なんです。だって人見知りだから(笑)。


ー あー、なるほど(笑)。ただ、空気のような存在の大切さはすごく分かるけど、それでももっと自分の存在を感じて欲しいと思うのは女性の方なのかな。歌詞にも「空気にしてはよく喉につまる」とあるように。

確かに。でもどうなんでしょう。案外男性の方が本当は寂しがり屋かもしれませんよ。それでもやはり、そこに居ても何も思わない位の、まさに空気のような存在の人と一緒にいれるとしたらそれってすごく幸せだと思うんです。だから「空気のような存在」というのは僕にとって最大に愛を込めた言葉だし、そういう人に出会えたなら本当に大切にしたいし、大切にしなきゃいけない。それは恋人だけでなく友達だったとしてもね。だって、なかなかないんですから、そういう風に思える人との出会いって。


ー なるほど。次曲、“CANDY”はタイトルのイメージとはかけ離れた内容で衝撃でした。絵の具を舐めさせられたり傘を壊されたという、いじめそのものが歌詞なっていますが、これは優くんが体験したことだと伺いました。

僕が小学生の頃に体験したです。最近ようやくこのことをフラットに話せるというか、発信出来るようになったんです。それまでは恥ずかしかったし格好悪いと思っていて言えませんでした。「いじめられっ子」という風に思われたくなかったんです。それ位自分で自分を匿っていたし、弱々しい意味で自分を大切にしたかった。でも今はそれを曝け出したことで自分が弱くなるとは思っていないし、そんな経験のひとつやふたつは誰だってあるんだと。時にボロボロになるような経験を沢山しながらだって、人は生きていけるんだということをここら辺で言いたくなったんでしょうね。


ー じゃあ、こういう経験を歌にしようと思う何かきっかけがあったわけではなくて、日々の中での自分の気持ちの変化で、伝えようと?

そうですね。それでもきっかけというのは沢山ありました。


ー 例えば?

テレビを観れば、いじめの事件は絶えないじゃないですか。自殺に追い込まれてしまったりとか学校側の言い分はこうだとか、家族はこうだとか常に議論されていて、問題は解決されないまま、別の話題に切り替わって風化されていく。でも、いじめられた側やその家族は一生忘れないんです。たとえニュースで取りざたされなくなっても。
でもだからといって、忘れないぞという怨念を抱くというより、それを逆手に取ってそういう経験をふまえた上で強く生きようと思って欲しいし、僕もそう思って生きています。自分で強くなれたかどうか分からないけど、少なくともその経験を自分の弱みとか恥ずかしいことと思わなくなれたんです。


ー 確かに、いじめられている瞬間が全てだと思わないでもらえれば嬉しいですよね。

そうなんです。いじめられている瞬間は、それがずっと続くんじゃないかと思ってしまうのは事実だから。


ー 個人ごとだけど、私も子どもの頃に結構強烈ないじめがあって、今でも傷跡が残っています。

えー!まじですか!!


 

リリース情報

3rdフルアルバム
『BREAK MY SILENCE』

2013年7月10日発売

1 ジェネレーションY
2 (Where's)THE SILENT MAJORITY?
3 陽はまた昇る
4 人見知りベイベー
5 空気
6 CANDY
7 スペアキー
8 蝉
9 泣ぐ子はいねが
10 同じ空の下
11 涙の温度

shokai20130620165929.jpg
初回限定盤(2CD)
WPCL-11519 \3,570(税込)
『ボツ曲大全集①』(CD)
1 傍観悲観者
2 足フェチ
3 ブランク
4 テレビを見ながら

tujo20130620165954.jpg
通常盤(CD)
WPCL-11521 ¥3,150(税込)
*初回プレス盤(初回限定盤・通常盤共通)のみ:封入特典あり

LIVE情報

高橋優2013全国ホールツアー【BREAK OUR SILENCE】

7月27日(土)福岡国際会議場メインホール
8月11日(日)秋田市文化会館
8月17日(土)渋谷公会堂
8月18日(日)渋谷公会堂
8月24日(土)オリックス劇場
8月25日(日)オリックス劇場
8月30日(金)札幌市教育文化会館
9月21日(土)仙台市民会館
9月23日(月・祝)いわきアリオス中劇場
9月27日(金)広島アステールプラザ大ホール
9月29日(日)愛知県芸術劇場大ホール

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