昨年12月末で突然の解散発表をした毛皮のマリーズ。そのバンドを率いる志磨遼平が新たなバンド “ドレスコーズ” を結成。Vo.志磨遼平、G.丸山康太、Dr.菅 大智、Ba.山中治雄。7月11日リリースの1stシングル『Trash』はシンプルなロックであるが、出音のかっこよさは半端ではなかった。今回、毛皮のマリーズ解散の理由から、ドレスコーズ結成に至るまでの経緯と、ファーストシングルについてメンバー全員に話を伺った。
ー 初めまして!…志磨くんはお久しぶりですね!
志磨: そうですね。お久しぶりです!
ー 毛皮のマリーズ解散には驚かされました。
志磨:スミマセン。ご迷惑をお掛けしました(笑)。
ー まずは毛皮のマリーズ解散から、ドレスコーズ結成に至るまでをお伺いしたいのですが、毛皮のマリーズの解散はいつ頃から考えていたんですか?
志磨:いつから…という感覚ともちょっと違うんです。
ー と、いうと?
志磨:インディーズで2006年に『戦争をしよう』というファーストアルバムを作ったんですが、実はそれを作り終わった頃から解散のことは言っているんです。
ー そうなんですか?
志磨:はい。それをリリースした頃にライブをやって、お客さんとも馴れ合いみたくなっていたんです。そうはいっても10人位で、やっとついたお客さんなんですけどね(笑)。それで終わったらそのまま飲んで、みたいな。そんなのしょうもないって思って、「こんなんやったら、辞めようよ。」って。まぁ、その位のレベルの話ですけど、そういうことを毎回言っていたんです。
ー それは馴れ合いが嫌だったということ?
志磨: 惰性にならないように、いつもしっかりしていたかったんです。しっかり音楽のことを考えて、成長したかった。だから、停滞とかルーティーンとか惰性とか、そういうものがちょっとでもよぎった瞬間に辞めないと危ないという変な危機感というか。ピリッとしていたかったんです。
ー それで、それが本当になっちゃったのが昨年だったと。
志磨:そうそう。
ー マリーズ最後のアルバム『THE END』はジャケット写真やアルバムの詳細は勿論、その他詳細が音楽関係者にさえ明かされていない上に、ラジオジャックで突然の解散宣言をしたということも含め、ファンを大切に考える志磨くんの人間の部分で考えるとあまりにも意外に思えました。
志磨: なるほど。
ー ただその反面、志磨くんのミュージシャンとしての美学のようなもの、例えば出来あがってしまったものは破壊したくなるような…そういうことなのかなとも思ったし。
志磨:ファンの人のことを言えば、お客さんを大切にする順番ってあるじゃないですか。バンドとしていい音楽を届けるということも含めて、ちゃんとするというのがまず1番だったし、 そういう状態で常にお客さんの前に立つというのが、僕としてはお客さんを一番大切に考える方法だと思っているんです。こっちが飽きているのにステージに立つというのは嫌だったから。
ー なるほど。実際、昨年リリースした『ティン・パン・アレイ』の頃から、バンドサウンドの色が薄くなっていましたよね。もうバンドサウンドに興味がうせていた?
志磨:あの4人で出来ることだと興味が湧かなかったですね。ずっと4人で出来ないことばかり挑戦してきたけど、出来なかったことをレコーディングまでに頑張って達成出来たらすごいじゃないですか。それをもっともっと先にと思って、その時に楽しくて興奮できるところまでいきたい!って考えたら、どんどんアレンジが大げさになってきちゃって(笑)
ー あはは。なるほど。
志磨:僕が知っている中で一番カッコいい音楽をやりたいという気持ちが、中学生の頃からずっとあるんですが、例えば全部のライブを見逃したくないと思うほど、ものすごく理想通りのバンドがいたら、追っかけになって、自分自身はバンドとか組まなくてもいいですよね。
ー 確かに。
志磨:でも、よりカッコいい音楽があるような気がして、僕は作曲を始めたんです。あれとあれをくっつけたら、めっちゃヤバいんじゃない?って。子供の発想ですけど(笑)。でも、そうやって曲を作り出して、毛皮のマリーズが世界で一番カッコいい音楽だと思ってたんですけど、例えば4人でシンプルなロックンロールをやるとした時、THE WHOに負けるなっていう気がしてくると、もっとすごいことをしないとやる意味がなくなるんですよね。そうすると、自分が今迄手が届いていた以上のものを必死に考える。ストリングスを入れてみたりして、よりストロングな音楽というか、耐久性のある音楽を作れないかなと。だから……すごく楽しかったです。
ー じゃあ、よりカッコいい音楽を求めた結果、ドレスコーズという新しいバンドを結成しようと思ったんですね。
志磨:そうです。さっき言った、あれとあれをくっつけたら、めっちゃヤバいんじゃない?という発想と同じで、ギターが丸山くんでドラムが菅さんで、ベースが山中くんで、僕が歌うというのは、きっとめちゃくちゃカッコいいんじゃないかなと思ったんです。それこそTHE WHOよりカッコいいかもしれないって。誰も聴いたことのないような音楽を一番に聴きたいと思って、このメンバーに電話したんです。
ー なるほど。もしかしたら毛皮のマリーズの解散後、 志磨くんはソロになるのかとも思っていました。
志磨: 僕が聴きたい音楽というのがずっとあるんですが、それは一人じゃ出来ないんです。20代の時点でそれには気づいていたので、ソロではなくバンドを選びました。この4人なら最高にカッコいい音楽が出来ると思ったんです。でも、まだ何が出来るかは未知数です。だって、今迄聴いたことのない音楽をやろうとしているから。ただ、確信はないけど、何かが生まれるのではないだろうかという気持ちにかけるという感じです。
ー 確信がないというのは、かえって面白いよね。
志磨:それしかない!色々な選択肢を試して、つぶしてここに辿り着いてきて、いよいよここでしかない音楽をやろうと。30歳になって、そんなこと夢にも思ってなかったですけど(笑)。
ー 元々、メンバーとは昔からの知り合いだったんですか?
志磨:丸山くんと山中くんは、昔、一緒にツアーを回っていたし、菅さんは『ティン・パン・アレイ』の時にお手伝いしていただいたのがきっかけで、その後一緒にライブもやりました。
ー 1番最初に声をかけたのは?
志磨:確か、菅さんだったかな。今年の4月、僕が毛皮のマリーズを解散しようという話をメンバーや近しいスタッフと話をした時、菅さんはその場にいたんです。それが渋谷公会堂でのライブの後だったんですが、その帰りに菅さんに「さっき、ああいう話をしましたが、もし新しいバンドをやるとしたら菅さんとやりたいです。」ってオファーはして、「それならギターが必要だね。」っていう話になり、僕がその時点で丸山くんのことが頭にあったので、彼に電話して久しぶりに会って、色々な話をしました。で、「つまりはバンドやりたいってことなんですよね。」ということを丸山くんに伝えて、そこからベースを探そうということになりました。
ー 山中さんとやりたいと思った理由は?
志磨:ベースはすごく悩みました。音楽の中でベースというのは、僕では全く想像もつかないものだから。でも、例えば対バンしていたバンドって、やっぱりどこか音楽性や考えが似ている部分があるんですよね。
ー じゃあ、そういう部分で?
志磨:いや、その逆です。
ー 逆?
志磨:はい。全く僕が思いつきもしないようなベースを弾くような人はいないかと思って、色々相談していたんですが、僕も大好きだったチョモランマ・トマトの山中くんがバンドを抜けたというのは聞いていて、他にパーマネントな活動をしていないというのを知ったので、それですぐ電話してスタジオに入りました。それが2月29日、閏日です。
「OTODAMA'11-'12 〜音泉魂〜」
開催日:2012年 9月8日(土)・9日(日)※2日間開催
出演日:2012年9月9日(日)
会場:大阪・泉大津フェニックス ※客席芝生
開場/開演/終演:10:00/11:00/21:00 予定
チケット料金:前売り 自由¥6,300/2日通し券¥10,500
※小学生以下無料
※整理番号順の入場
■チケット発売:7月1日(日)10:00〜
■問い合せ:清水音泉 06-6357-3666
詳しい情報は
OTODAMA'11-'12~音泉魂~
にてご確認ください。
「LIVE BURGER SPECIAL」
公演日:9月5日(水)
会場:Zepp Toyko
開場/開演:18:00/19:00
■出演:ザ・クロマニヨンズ、THE BAWDIES
チケット料金:前売り 1F立見/2F指定 ¥4.500(ドリンク代別)
■チケット一般発売:7月7日(土)
チケットぴあ:0570-02-9999(Pコード:171-553)
ローソンチケット:0570-084-003(Lコード:79989)
e+:http://eplus.jp
■お問い合せ :HOT STUFF PROMOTION 03-5720-999
■オフィシャルHP先行:6/7(木)19:00〜6/14(木)23:00 エントリー受付
■HOTSTUFF会員先行:6/19(火)〜6/21(木)エントリー受付