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flumpool『experience』インタビュー Page2


ー 確かにそれはキレイごと抜きの真実だと思います。

山村:でも、そういう中でも感じることは沢山あったし、実際僕らも仙台でのライブは一度見送らざるをえなかったんです。次の年には出来たんですが、来る予定だった人達が亡くなっているかもしれないと考えると、僕らもそこにいる人に明日は届けられないかもしれないという想いが強くなったし、聴いてくれるリスナーにとってもそういう気持ちは同じように強かったと思うんです。その中で、じゃあ今しか作れないもの作りたいと考えるようになって。昨日悲しいことがあっても、例えば明日仲間や、嫌な上司と会うということがあったとしても、「今を楽しもうよ、今を感じ合おうよ。」という想いをこのアルバムには込めました。


ー 実際にアルバムが仕上がってみて、ご自身達としては仕上がりはいかがですか?

小倉:勿論、自信がなければリリースはしないけど、 このタイミングに出せて良かったと思います。実は、昨年アルバムをリリースしようという案も出ていたんです。


ー そうだったんですか!

小倉:でも、もしその時にリリースしていたらすごく偏っていた気がして。


ー 偏る?

小倉:やはり震災を受けてからのアルバムだと、どうしてもテーマが偏ってしまう気がしたんです。別にそれが駄目という訳ではないけど、一歩間違えると優しさや愛情の押し売りになってしまう。だからそうではなく、その先にあるものをきちんと見据えて、もう一度自分達でじっくり時間をかけてアルバムを作りたかったんです。そういった意味で、このアルバムは色々な想いが詰まったアルバムになったと思っています。この2年間は本当に様々な想いや経験を持って過ごしてきた方が沢山いると思うのですが、そういう人達の心に引っかかってくるような、そういう作品に仕上がったと思っています。

尼川:楽曲をライブの中で作っていけたことで、 一生(阪井)も言っていましたがライブ感がすごく詰まったアルバムに仕上がったと思います。やはり<flumpool 5th tour 2012『Because... I am』>ツアーで個人個人が強くなるということを、楽器ひとつ、音ひとつとってもテーマとして考えてきました。52本の公演でライブへの取り組み方も変わってきたし、毎回新鮮にエネルギーを使えました。そういう感じがこのアルバムには出ていると思います。アルバムの為に作った曲も、シングル曲と何ら遜色のない位のクオリティだと思うし、ライブのように流れのあるアルバムで、聴き応えありと感じてもらえるんじゃないかな。

山村:前作のアルバム『Fantasia of Life Stripe』(2011年1月リリース)もコンセプトに、「価値観からの脱却」や「自由に曲を作っていく」ということがあって、そういう意味では、「今感じたことをありのまま伝えたい」という部分のコンセプトは今作と一緒でした。でも何が違うかって言うと、自分の中で経験してきたものが違うんです。


ー 経験したものというと?

山村:それはやはりライブだったんです。ライブって、自分の中にはすごく覚悟がいるとこというか。


ー 覚悟?

山村: はい。ライブは、お金を払って時間を裂いて来てくれているわけで、尚かつその人に、もしかしたらもう会えないかもしれないと思うと、例えば自分のコンデションが悪いとかそんなのこと、どうでもいいんじゃないかと思うんです。もしそれで良いライブを見せることが出来なかったとすれば、それはすごく誠意のないことだと思うし、それは こうやってインタビューをしていただいていることも同じですが、人が聴きたいものというのは自分のコンプレックスであったり調子が悪いことであったりというネガティブなことを伝える人の言葉なんかじゃないと思うんです。逆に、そんな自分でもどうにかあなたに届けたいことがあるんだ!という人の言葉の方が僕自身としては聞きたいし。そういう意味でもこのアルバムは、そういう僕らの誠意や、今しかないという切迫感や焦燥感が詰まっています。だからすごく聴いて欲しいし、今の世の中って平和ではあるけど、震災以外にも色々身近な問題が沢山あって余裕がない時だってあるかもしれない。そういう中で自分達の音楽を聴いてくれる人達に対してこのアルバムは本当に届けたい作品に仕上がりました。


ー 音の面やアプローチなどで、前アルバム『Fantasia of Life Stripe』を意識する部分はありましたか?

山村:無意識かな。

阪井:全く意識してないね。

小倉・ 尼川:そうだね。

山村:『Fantasia of Life Stripe』は自由なことをやろうと思っていたので、実際がやりたいことをやっていて自分達の中での世界が際立っているのに対して、今作はライブでもそうでしたが、意外とギターソロやベースプレイに意識がいくんです。「そんないいプレイをしているなら、こっちも負けずに歌ってやろう!」って(笑)。良い意味でバランス感覚がなくなっているというか。もしかしたらそれは歪な形かもしれないけど、決して中途半端な感じではないんです。


ー 良い意味でのせめぎ合いみたいな?

山村:そうです。

尼川:前作が意識している主張だとすれば、今作は無意識に内から湧き出てくるもの。その距離感が違うような気がします。前作は、「こういうこともやってみよう」という、ある種外側からのアプローチというか。でも今回はもっと内面から出てくる感じで、幅は広がっているかもしれないけど、何となく地に足が着いている気がしています。もしかしたら今迄よりも芯が通っているのかなと思います。


ー では早速楽曲のことについて伺いたいのですが、3曲目の“イイじゃない?”というタイトルはユニークですね。

山村:そうですね(笑)。ライブ感のある曲は今迄にも色々あるんですが、今回のツアーを回って、もっともっとライブ感のある曲が出来ないかなと思ったんです。今回のツアーではみんなすごく良い笑顔を見せてくれたんだけど、逆にすごく良い笑顔を見せてくれる人の方が意外と日常で苦しいことや様々な悲しみを抱えているんじゃないかな。でもその苦しみや悲しみがあるからこそ今を楽しめているならそれはそれですごく良いことだと思うんです。言い方を変えれば、自分が抱えている問題や苦しみは、今を楽しむためにあるんじゃないかなというポジティブさは常にライブで生めていた気がします。江戸時代に「ええじゃないか」というフレーズがあって、それは世直しの民衆運動のかけ声みたいなものだったんですが、世直しをするのではなく、全てを変えるにはまず自分から変わっていくべきというか、そんな気もしたので「今日はイイじゃない?」という、良い意味での無責任さであったり、自由さをタイトルにしてみました。


ー 捉え方によると、歌詞がちょっとエロティックに感じる部分もあるし、今、山村さんがおっしゃったライブ感というものも感じます。

山村:本能的というか欲望なんです。ライブでもそれが一番大切な部分ですしね。


 

リリース情報

Album『experience』
2012.12.12 Release


コレクターズエディション
【LIVE DVD『5th Tour Live 完全版』+100ページアートブック】
¥4,500(tax in) / AZZS-11
DVD『5th tour 6.24 Live完全版』(約120分収録)
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初回限定盤
【DVD『5th Tour 6.24 Live & Documentary』】
¥3,300(tax in) / AZZS-12
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通常盤
¥2,800(tax in) / AZCS-1020
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Red Dracul Scar Tissue × Jazztronik 
『experimental』
Tower Records限定 2012.12.12 Release
1,500(tax in) / AZCS-1021

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これまでもflumpoolのアルバムリリースと同時に活動をしてきたRed Dracul Scar Tissue が今回もアルバムをリリース!アルバム「experience」収録のシングル曲5曲に加え、アルバム未収録のシングル曲「Present」の計6曲をJazztronik(野崎良太)がRemix!今までのレックルとはひと味違う、冬の夜をCool&Stylishに彩るSmoky Jazz Remix Album!もうひとつのflumpoolの音世界をご期待ください!

LIVE情報

『Ready Set Go!!』 Count Down Live2012 ⇒ 2013 supported by A-Sketch

2012年12月31日(月)神戸ワールド記念ホール
開場18:30 / 開演19:30

flumpool
NICO Touches the Walls
WEAVER

【料金】
前売 ¥5,500 (全席指定・税込) ※年賀状プレゼント付き

【発売日】
チケット一般発売日
2012年11月17日(土)

オフィシャル先行(チケットぴあにて受付)!!下記先行を実施!!
【受付期間】
2012年9月21日(金)18:00~9月24日(月)12:00
flumpoolオフィシャルモバイルPOOLSIDE先行
※公式mobile club“POOLSIDE”の「有料会員登録」が必要となります。

【問い合わせ】
キョードーインフォメーション
06-7732-8888


横浜・大阪でのスペシャル4Days Live開催決定!
flumpool Special Live 2013“experience”


◆ 横浜アリーナ
2013年1月11日(金)開場:17:30 開演:18:30
2013年1月12日(土)開場:16:30 開演:17:30
【問い合わせ】:キョードー横浜 045-671-9911(月〜土10:00〜18:00)

◆ 大阪城ホール
2013年1月16日(水)開場:17:30 開演:18:30
2013年1月17日(木)開場:17:30 開演:18:30
【問い合わせ】:キョードーインフォメーション06-7732-8888(全日10:00〜19:00)
★一般発売日(横浜・大阪 共通)】:2012年12月15日(土)

Interview

Live Report

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