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元気ロケッツ Repack Album「GENKI ROCKETS II -No border between us- Repackage」インタビュー Page2


ー ジャケットは2ndアルバムをモチーフにした、宇木敦哉(うき あつや)氏の描き下ろしですが、音をリミックスすることはあっても、Lumiというキャラクターが別の方の手で表現されるというのは珍しいですよね。

水口:僕としてはとても喜んでいます。この話が最初に出て来た時に、音のリパックもそうだし、Lumiの存在も少し違う感じでアレンジすることはすごく良いアイデアだと思ったんです。『GENKI ROCKETS II -No border between us- 』の、実写のパッケージをそのままモチーフに使うというところに面白さもあるし、とても良いと思いました。

玉井:今回のアルバムでやったことをビジュアルで表現したのが、まさにこのジャケットだと思います。同じ構図が違う人の目から違うテイストで結合していく。そういう意味で、すごく面白いです。

水口:見方を変えると解釈の仕方も変わるじゃないですか。元気ロケッツは、すごく真剣に色々な設定を考えていますが、見方によっては全然違う解釈が可能だという隙間も沢山作っています。だから、それを形にしてみるとこうなるという、まさにリパックな製品性でした。僕らなりのコンセプトの上に成り立っているリパッケージという感じです。


ー ではリミックスの前に、新曲のことも聞かせていただきたいのですが、以前の取材で「Lumiには気になっている人がいる」というお話がありましたが、新曲の「Crystal fall」では、その部分を更に掘り下げたような、愛についての歌詞が気になったのですが、改めて歌詞を通じてのLumiの想いを教えていただけますか?

水口:今迄は本当にキラキラしていて、出会いの歌も含めて、ドキドキワクワクというフレッシュな気持ちを歌ったものが多かったんだけど、一回違う視点でLumiの心情を歌詞に入れてみたかったんです。だから今回は少しだけ大人な感じがあって、それはやはり彼女の中での成長も表現している。ただ、悩むといってもネガティブな方向へ向かうのではなく、次に向けてのポジティブなものです。一度こういうプロセスがないとその先の大きなものには辿り着けませんから。


ー 愛もそうですが、不安や恐怖に対して見つめ直すことの大切さを示唆しているようにも感じました。

水口:そうそう!ある程度悩みながらもポジティブなことを書くというのが一番難しいんです。まず最初に音を聴いた時に、すごく重厚感があって、今迄の元気ロケッツとも違う新境地だと感じたんです。底抜けに明るいものではないけど、テーマ的には愛や自分の未来に向けてのビジョンを考えつつも、元気ロケッツらしくLumiらしくどんどん前に進んでいこうって。でも、今迄にないパターンだから難しかったよね。

玉井:難しかった。

水口:でも、とてもいいものが出来たと思います。今迄にはない元気ロケッツの新しい魅力が生まれた気がしますし、それできっと僕らの中にも自信が生まれたと思います。


ー サウンド面で言うと、途中Lumiの声に小刻みなエフェクトがかかっている部分が印象的でしたし、今のお話通りキラキラとポップに上昇するというより、不安や願いというものを抱えながら上がっていくという感じが音にも溢れていました。

玉井:何でもそうですが、知れば知るほど怖いじゃないですか。怖くなるということが分かる。Lumiも、幸せな数が増えていくと同時に、それがなくなる怖さや恐れを感じる年頃になったよねという話を水口哲也としていたんです。でも、そうなった時に、前に向かっていこうとする人は同時にその恐怖と向き合うと思うんです。サウンドでも、そういう不安や恐れがフラッシュバックした時の気持ちや、それに向き合う気持ちを音にしました。


ー 決してネガティブに捉えるのではなく、前に進む感覚がサウンドの細かい部分にも表現されているということですね。

玉井:はい。ポジティブじゃないと感じ得ないものを表現したかったし、一度こういう曲を作っておきたかったんです。これからもこういう側面を出していきたいです。

水口:後々すごく存在感が際立つ一曲になる気がします。


ー もうひとつの新曲「Revive」は、LUXの新CMとしてもう耳にした人も多いと思うのですが、こちらは背中を押してくれるようなポップチューンで、タイトルも含め、今の日本にとても元気を与えてくれそうなナンバーですね。

玉井:この曲はそのものズバリ「蘇生」がテーマになっています。「Crystal fall」と同じですが、やはり前に進もうとしている人しか分からない辛さや壁があるとしたら、みんな一旦は絶望するんですが、人は決してそこでは終わらないんです。 ”あの日に戻る” とか”取り返す”とか、 色々な人が色々な言い方で表現すると思うのですが、僕らが表現するとすれば、それは蘇生。そこのパッションやパワーを持っているとすれば、それはどんなものだろうと考えた時に、僕は最初に蘇生という言葉が浮かんだんです。ただ、言葉や概念自体はものすごく重いテーマなので、逆にそういう辛いものに立ち向かう時に、曲は明るくあって欲しかったんです。眉間にしわを寄せるサウンドではなく、 パーティーチューン。それは「Crystal fall」とは逆の発想で、イントロも、アメリカの田舎でバンジョーを弾いているようなフレーズにして、ポップに色々な山を登るというか、カジュアルに壁を乗り越えていこう!みたいな(笑)。


ー なるほど!

水口:実は、この曲は元気ロケッツチームの中ではだいぶ前から蔵の中に入っていた作品だったんです。ただ、世に出すタイミングなど色々なものがピタッときたのかなと思います。昨年3月の地震から約1年半位経過して、今キーワードにも出た”蘇生”や、”再生” をテーマにした作品をこの辺で作っておくことに意味があると思いました。あとはやはり元気ロケッツらしい明るいチューンなので、「Crystal fall」とセットになると、よりお互いの曲の良い部分が見えてくるんじゃないかな。


ー 確かに、この二曲のコントラストは素晴らしいですね。和訳の「心が欠けてしまった時は焦らないで 時間をかけて、再生する」という歌詞はすごく気持ちに沁み入りました。心が欠けた時は、焦ったり、状況や自分自身を責めたりしてしまいがちですから。

水口:そうなんだよね。僕も昨年は実際、学生を連れてボランティアで被災地に行ったりもしたんだけど、今も殆ど変わってないんですよ。勿論綺麗になった場所もあるけど、やはり時間がかかることだから。


ー そうですよね。

水口:でも、人が元気になってきているんです。そういう意味でも、この「Revive」は、今だからピッタリとくる歌詞の内容だと思います。当然そういう部分だけでなく、曲としても元気ロケッツらしいし、普通に夏のチューンとしても楽しんでもらいたいです。


ー では改めてリミックスのお話を伺いたいのですが、今回、kzさん(livetune)や、八王子Pさん、sasakure.UKさんなど、いわゆるボカロ系といわれる方々が、リミックス参加ということですが、彼らがリミックスで参加する経緯を教えてください。

玉井:今迄は、クラブ寄りな人達と絡めてリミックスをやることが多かったので、違うフィールドの人ともやってみたかったです。元気ロケッツと近そうだけど、今迄一緒にはやっていなかった人とやりたいというアイデアが出て、今回この三人にお願いしました。


ー ではそれぞれのリミックスについて解説をお願いしたいのですが、「Touch me」をkzさんがリミックス。イントロからすでにアッパーな仕上がりになっていますね。

水口:彼のDJはフロアで何度も観ているんですけど、 kzらしい仕上がりですね。 彼はかなり早い段階から元気ロケッツの「Heavenly Star」を自分なりにミックスしてプレイしてくれていたので、元気ロケッツというものに対して多分色々な想いがあったと思うんです。そういう色々な想いの中で、こういうチャレンジをして、実際に自分がフロアでかけることもすごく意識したでしょうし。彼はすごくDJが上手いんです。スタイルというか、雰囲気もあるし。だからこのリミックスのイントロを初めて聴いた時に、その光景が広がりましたし、すごく良いリミックスを作ってくれました。また、彼には「Touch me」という曲がすごくよかったのかな。

玉井:kzには「Touch me」だね。フロアの何たるかを知っている人なので、そういう意味ではこの中で、僕らと一番近いかな。でも、近いけど鮮度も少し違う。好きですね。作り方も近いかもしれません。後半のサビでは、落ちサビがあるんですが、リミックスではあまりその方法はやらないんです。そこにちゃんと山や谷をつけている感じがフロアの人達が見えている人達の作り方だと思いますし、僕らもその部分はいつも考えながら制作しているので、同じ感じがしました。



 

リリース情報

元気ロケッツRepackage Album
「GENKI ROCKETS II -No border between us- Repackage」

2012年8月8日発売

GENKIROCKETS2_sj0807.jpg

初回生産限定盤CD+DVD
¥3,100 (tax in)
SRCL-8068〜69
※「Revive」Music Clip DVD付



通常盤
CD
¥2,800 (tax in)
SRCL-8070

amazon

LIVE情報

WEEKENDLESS

日時 : 2012年8月12日(日)START 14:00〜
会場 : 渋谷WOMB 東京都渋谷区円山町2-16

LINE UP:小室哲哉、VERBAL(m-flo)、RE:NDZ a.k.a.kz(livetune)、八王子P、DJ KAYA、元気ロケッツand more...

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