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GLIM SPANKY『焦燥』インタビュー


ー え、何で?

松尾:私たちの地域はまず美術系大学に進学する人がいないし、予備校もないんです。だって、私が高校設立以来初めて美術系大学に進学した生徒だったくらいですから。


ー そうだったんだ!

松尾:その位、ありえないことだったんです。

亀本:「美術を学んで何になるの?」、「お絵描きしてどうやってご飯食べるの?」っていう感じだったよね。

松尾:そう。3年になったら生徒会の副会長になろうとしている人が、何を言っているの?という空気になりました。それでも「音楽も好きなので、美術大学に通いながら音楽活動もやりたいです。」と言ったら、ドッと笑いが起きたんです。ドッと!「あぁ、ドッとってこういうことを言うんだろうな…。」という位の笑いでした。


ー それはキツい状況だね。

松尾:どんな大人になりたいのか、将来どういうことをやりたいのか、 あなた達が訊いたんでしょ!と思いました。散々笑われたあげく、「お姫様になりたいの?何、雲を掴むような話をしているの?」という感じのことを言われて、「この感じは何なんだろう?この人たちは何を考えているんだろう?なんでそういう風にしか見れないんだろう?」と思い、すごく悔しくて怒りを通り越して悲しさしか生まれてこない程でした。そういう時に、こういう人たちさえも感動させられるような音楽を作ってやる!こういう人たちをもドキッとさせられる曲を書いてやる!と思って“焦燥”を作り、それを持って「閃光ライオット09」に出演し、上京もしました。だから、あの時私を笑った人たちのことは反面教師だと思っていますし、むしろあの人たちも幸せにしてやろうという想いで、やっと今スタート地点に立てたという気持ちです。


ー でも考え方によっては、その人たちがいなかったらGLIM SPANKYとしてこんなに素晴らしい曲は完成しなかったかもしれないし、私たちリスナーが“焦燥”の持つ衝撃を味わえなかったかもしれない。

松尾:そうだと思います!

亀本:ものは考えようだね!


ー 改めて、サウンドで一番重きを置いた点を教えてもらえますか?

亀本:冒頭、歌から楽器が入る瞬間のリフパート、Aメロの裏ありきだという気がします。

松尾:とにかくリフにこだわりました。リフでドッシリさせつつ、サビの焦燥感や疾走感は絶対に失くしてはならなかったんです。走らせては置いて、走らせては置いて、最後は駆け抜けていくようなバランスと構成を大切に考えました。

亀本:先程言った、冒頭から歌が入るリフは、原音に1オクターブ上と1オクターブ下の音が少しだけ入っているんです。それと、いわゆるアップが粘っこいオールドな歪みというより、Fuzzっぽい機械で作った音も意図的に出しました。


ー ある種のクールさみたいなものかな。

亀本:そうです、そうです!

松尾:ギターの音は、ちょっと押さえるだけでピーッって鳴っちゃうんじゃないかと思う位に激しい音になっています。

亀本:それはこの楽曲に限らず、今のGLIM SPANKYとして意識している部分でもあるんです。GLIM SPANKYの音楽性でオールドなサウンドすぎると、単に古臭くなってしまうから、そこでちょっとクールさを加える。


ー なるほど、GLIM SPANKYの音の魅力はそこにもあるんですね!何故こんなに楽曲で60〜70年代を感じつつも、懐古趣味的に聴こえない理由はどこにあるんだろうとずっと考えていたんです。

松尾:そこは一番こだわっています!ここを60〜70年代そのものの音にしてしまうと、普通すぎてしまう。でもあまりにも人間が弾いていないと感じるようなデジタル感ではなく、生々しさも大切にする。超生々しく!

亀本:本当に微妙なラインですけど。


ー そのこだわりが主張しすぎず魅力だけが残る感じ。

松尾:そうなんです。だから、その部分を気にしていただけてすごく嬉しいです!


ー 今回、DrumsはBOBOさん、Bassはハマ·オカモト(OKAMOTO’S)さんが担当されましたが、レコーディングはいかがでしたか?

亀本:楽しかったねー。

松尾:うん、最高に楽しかった!ハマさんは高校の頃からの知り合いだったんですよ。私たちが「閃光ライオット09」に出た時、ハマさんは「ズットズレテルズ」というバンドで出ていて、同じ出演者同士だったんです。だから今回レコーディングに参加してもらったのは、とても不思議な気持ちでした。だって当時は違うバンドとして出演して、ある意味ライバルでしたから。

亀本:僕らはその時も“焦燥”をプレイしているのでハマさんも、元々知っているこの曲を弾いているのが面白いって言っていました(笑)。

松尾:それにBOBOさんも本当に歌心のあるドラマーで、ドラム単体で聴いても迫力があり魅力的ですが、絶対に歌心を忘れないというか。きちんと歌も立て、ドラムも立て、他の演奏も立てる。そしてすごくシンプルだけど、個性がある。のっぺりしない理由として、BOBOさん、ハマさんのリズム隊の味は大きいと思います。


 

リリース情報

Debut Mini Album「焦燥」
2014年6月11日発売

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1500円+税 / TYCT-60038

収録曲
1. 焦燥
2. MIDNIGHT CIRCUS
3. ダミーロックとブルース(Live)
4. Flower Song (Live)
5. Rolling In The Deep(カバー音源)
6. ひこうき雲(カバー音源)

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LIVE情報

インストアイベント
6月12日(木)タワーレコード新宿店7F イベントスペース

6月17日(火)仙台MACANA
6月19日(木)up!!!NEXT @O-WEST
*対バンツアー*
7月03日(木)大阪アメリカ村CLAPPER
7月04日(金)名古屋CLUB UP SET
7月10日(木)仙台PARK SQUARE
7月11日(金)横浜 CLUB LIZARD
7月18日(金)神戸 太陽と虎
7月19日(土)京都 MOJO
7月21日(月・祝)千葉 LOOK
*ワンマンライブ*
8月07日(木)渋谷チェルシーホテル

 

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