ー 結成のきっかけは?
元々、 斉藤君(斉藤祐樹/G)と 宮川君(宮川トモユキ/B)は大学のサークルで知り合って、宮川君と僕は幼なじみなんです。それで宮川君が作った大学のサークルのバンドに、僕が後から入れてもらって、他のリズム隊は順次僕の友達を入れたりして、今の形に近くなりました。
ー ギターのアイゴンさん(會田 “アイゴン” 茂一)はもともとアルバムのプロデューサーだったんですよね。何故加入することに?
昨年、大阪でのフェスで久々に会った時に、アイゴンさんが髭に加入する夢をみたらしくて、「来年からそうしてみたらいいんじゃない?」っていわれて「そうかもしれないですね。それなら髭に入ります?」って、かなり気楽な感じでした(笑)
ー そうだったんですね。今でもアイゴンさんはプロデューサー的な役割はありますか?
ありますね。というか、むしろアイゴンさんと話して、今回のアルバムのサウンド面では僕ではなくて、アイゴンさんに指揮を取ってもらうようお願いしました。でも、『PEANUTS FOREVER』(2006年)や『Chaos in Apple』(2007年)でプロデュースしてもらった時よりも、よりアイゴンさんを身近に感じました。やっぱり今はメンバーですしね。あの時はそれこそ初めてお会いする位でしたから。
ー じゃあ、イメージの意思疎通もしっかりと出来ましたね。
はい。僕の持っているイメージもしっかり伝えることができました。
ー ツインドラムというスタイルは、歌ったり楽曲づくりの上で難しい面とかありますか?
それは全然ないです。ツインドラムと言っても基本的に僕の曲はシンプルなのでドラム1人で済むし、偶然ドラムを叩けるやつが2人いるという感じなんです。だからツインドラムメインで考えたことや声量をどうにかしなければということを考えたことも殆どないです。実際、1曲に対して2人のドラマーが同じことをすることはありませんし。ただ、どちらのドラマーがこの曲には合うかということは考えます。それで、その人に決めたら、もう一人はパーカッションをやったりね。それぞれの役割分担がきちんとできますからいいですよ。
ー「髭」というバンド名ですが、別にメンバー全員が髭を生やしてるわけじゃないですよね(笑)
はい。この名前は本当に意味がないんですよ(笑)。中途半端に意味があるバンド名より全然意味がないか、逆にもの凄く意味を持っているかどちらかがいいと思ったんです。前についていたバンド名は中途半端に意味があったので、そういう意思を伝えてまったく意味のない方に名前をに変えさせてもらいました(笑)
ー でもすごくインパクトありますよね。
あるでしょ!
ー しかも約一名、ものすごい髭を生やしている方もいらっしゃるし(笑)
あぁ、フィリポね(笑)でも、知り合った頃は生やしていなくて、「フィリポ、きっと髭似合うよ」って言ったらずっと生やしていますね。
ー 髪も髭も長くて、派手目な衣装でライブパフォーマンスをされると、すごく目立ちますよね。勿論いい意味で(笑)。
そうですね。でもフィリポはあの衣装と殆ど変わらない感じで普通に渋谷とか歩いていますからね。すごいものありますよ!しかも僕が知り合った頃、駅でカップラーメン食べてましたからね。さすがに渋谷とかではないけど、重そうなリュック背負って、あのルックス、ああいう衣装でカップラーメン食べながら「おー、須藤君!」って!
<一同爆笑>
ー では、あらためて、アルバムのことをお聞かせください。日本コロムビア移籍第一弾 アルバム『それではみなさん良い旅を!』が12月7日にリリースですが、今作のコンセプトを教えてください。
まずはじめに、今回アルバムを作るということで他のメンバーにも曲を自由に書いてもらいたかったんです。それがまずは第一のコンセプトでした。ただ、みんなが思うように書くと、ある意味めちゃくちゃなアルバムになっちゃうかもしれないという懸念はあったので、指揮はきちんとしなければと考えていました。そんな中で、「それではみなさん良い旅を!」という楽曲を書いた時に、”旅”という次なるコンセプトが出てきて、旅という言葉になぞられればどこにも行けると思ったんです。各自の世界観にも旅行できてカラフルにもなるだろうし。