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テスラは泣かない。『TESLA doesn't know how to cry.』インタビュー


ー 衝撃を感じる、テスラは泣かない。の音も大好きだけどこういう曲も、もっと聴いてみたいです。

ありがとうございます!30分セットリストとかだと、僕ららしい4つ打ちで疾走感のあるダンサブルな曲をバーッと演って終わるんですが、実は4人ともルーツもバラバラで好きな音楽も違う。本当に幅広いんです。 “Arc”みたいな静かな曲をテスラ流にやったらこういう曲が出来ますというのを、これからも発表していきたいです。そういう意味でも今回、アルバムタイミングで僕らの才能の幅を見せるにあたって、 “Arc”を収録出来て良かったと思います。


ー この曲に関しては、とても細かいことかもしれないけどインディーズ盤では括弧がついていたじゃないですか。 “[arc.]”って。

ありがとうございます、気がついてくれて(笑)。これはインディーズ盤の “[arc.]”とは別ものだということを伝えたくて、表記の仕方も変えました。


ー そういえばライヴや音源でも、あまりバンドが出す音以外は入っていないように感じましたが、“Arc” の雨の音は、より楽曲の世界を広げていましたね。

例えばシンセやオルガンを入れることなど、何度もトライはしているんですが、結局それよりも伝えたいことが他にあると思っています。しかも他の音を入ることで、情報量が多くなってしまって、逆に伝わりづらくなる。それが僕らが伝えたいことを良い方向に収縮してくれれば良いんですが、 そこにはまだ必然性を感じられていません。 もしかしたら現段階で、僕らの技術や引き出しがないせいかもしれませんが。


ー いえいえ。

だけど “Arc”に関しては「雨が降っていたのがせめてもの救いだった」とあるように、この曲は本当に情景が浮かぶ曲で、それをよりもっと伝えたいということで雨の音を使う、非常に当たり前というか必然性があったんです。更に、雨の音で言えば東京の雨の音でもフリーでダウンロード出来る雨の音でも良いじゃないですか。


ー ええ。

でもミトさんが「この雨の音は鹿児島で録って来て下さい。」って言ってくださったんです。「この歌詞が生まれたのは鹿児島だし、あなたが雨に打たれながら坂を登っている時に書いた歌詞なのだから、その音を録ってきて下さい。」って。やはりそこでも必然性がないと意味がない。だから僕らはこれからもそうやって音を作っていくと思います。


ー それは凄いね。確かに既存のサンプリングやフリーのダウンロードものだと、他でも使われるので、その曲の為だけではないじゃないですか。個人的にはそういうものを用いるのではなく、楽器の音づくり同様その曲の為のものを作って欲しいと考えているので、そのエピソードは感動しました。

やっぱりミトさんは凄いですよね。


ー そうですね。あと、“cold girl lost fiction”は1サビが終わった後のギターが変わっていますよね。アルペジオの部分。

変えました。この曲も楽曲を発表した後に、ライヴで細かいマイナーチェンジをしていたんです。それで自分たちとしては一番新しいヴァージョンとして収録しました。


ー トータルのバンドサウンドとしては、飯野さんのピアノがかなりキーワードになっていますよね。例えば“Lie to myself”や“my world is not yours”のように、イントロからインパクトを持ってくる曲もあれば、 “シャドウ“のようにループの気持ちよさで聴かせるものもある。

曲制作に詰まった時に「ここ、飯野のピアノでどうにかしてくれ。」ってお願いしたり、サビに向けて爆発感を持たせたい時に飯野に引っ張っていってもらうことは多々あります(笑)。その要望を受けて飯野がピアノを壮大に弾いたり、サビへ向かっての爆発感を感じさせるようなピアノを弾いてくれると、そこで楽曲のドラマが開かれて印象づけられることが可能になるんです。それが今迄の経験上みんな分かっているので、ピアノを頼りにしている部分が実際多いです。


ー 歌詞は村上くんが担当されていますが、曲はどういう風に制作しているんですか?

僕がベースになる部分を作って、ピアノのリフイメージを飯野に伝えて、2人でスタジオに入り、ある程度形にした段階で改めて他のメンバーにも聴いてもらいます。そこで、どうやればサビが際立つかなどの全体像を全員でディスカッションしながら制作しています。


ー『Lie to myself』リリースライヴのMCでも話していましたが、“めんどくせえ”を作った時、初めて聴いた事務所の方がかなり驚いたみたいですね(笑)。

その通りです。「タイトルが “めんどくせえ”って。…」という感じで(笑)。実は、プリプロの段階で仮うたを入れなければいけなかったんですが、歌詞が全く出来ていなくて、その場でバーッと10分くらいで考えて「めんどくせえ」がハマったので、それで事務所に送ったんです。勿論事務所の人もこれは仮歌だから、本番では変わるだろうと思っていましたし、僕も変えようと思っていたんです。でもプリプロで出来た音源を何度聴いても、この歌詞が一番ハマっていたんです。他の言葉も色々当てはめてはみたけれど、「めんどくせえ」が頭から消えなくて。それでミトさんに相談したら「これは、 “めんどくせえーな”だから良いんだよ。こんな曲はテスラは泣かない。らしくないとか、今迄にこういう曲はないとか、そういうことは考えなくて良いんじゃない?」って言ってくれて、非常に勇気はいりましたけど(笑)、結果として良かったです。 “Arc”で、「僕らはこういうことも出来るんですよ。」ということを知ってもらえたと思いますが、もうひとつのベクトルとして、 “めんどくせえ”のように遊び心に富んだ楽曲も、これから作っていきたいという意思表示にはなったので、良かったです。


ー 歌詞に関しても、他の楽曲は謎解きであったり、文学的であったりと、世界観重視なものが多い気がしていたんですが、この曲はもっと生々しいというか、男性目線な歌詞ですよね。飯野さんとの掛け合いも印象的でした。

今迄レコーディングする中で、飯野はコーラス担当でしたが、更にヴォーカル寄りなアプローチも出来るんだということを、バンド全体として認識し始めたんです。それならソロで歌うフレーズがあっても全然不思議ではないし、それによって非常に幅が広がると思いました。そこをふまえて、ワントライで実験的にやってみたんですが、すごくハマりました。


 

リリース情報

メジャー1stアルバム
『TESLA doesn’t know how to cry.』

2014年6月25日発売


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サウンド・プロデュースはミト氏(クラムボン)

内容
01.Cry Cry Cry
02.Lie to myself(4/23リリースデビューSg.)
03.my world is not yours
04.fuga
05.めんどくせえ
06.Arc
07.cold girl lost fiction
08.パルモア
09.シャドウ
10.Someday

初回限定盤CD+DVD,紙ジャケット仕様
TYCT-69018 / \3,500+税

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通常盤
TYCT-60036 / \2,759+税

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LIVE情報

TESLA doesn't know how to cry. release tour

7/10(木)愛知・池下CLUB UPSET
7/11(金)大阪・心斎橋Live House Pangea
7/18(金)東京・渋谷WWW

 

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