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THEラブ人間『大人と子供(初夏のテーマ)』インタビュー


独自の世界観を、そこにある埃でさえ感じさせそうなリアルな言葉で表現するTHEラブ人間。11月23日にリリースのメジャーファーストシングル『大人と子供(初夏のテーマ)』は、最近彼らのサウンドにハマっている私でさえライヴでは耳馴染みのある曲。その楽曲の歌詞に描かれている主人公の話やカップリング「レイプ・ミー」との関係性、そして下北沢の音楽シーンというものに対して、話を聞いてみた。


ー 11月23日メジャーファーストシングル『大人と子供(初夏のテーマ)』ですが、インディーズ盤が絶版だからやっと音源としてまた新たに聴けますね。

そうですね。ライヴではずっと聴いてるけど音源として初めて聴く人も多いと思います。


ー ファーストシングルなら、やっぱりこの曲って思うけど、サブタイトル的に(初夏のテーマ)ってあるでしょ。

はい。


ー リリースするのが冬なので、そこは悩んだりしました?

あんまり意識はしなかったです。相も変わらずその人が解釈すればいいと思っているので、聴いた人によって(初夏のテーマ)と言っていても、初夏ではなくなるかもしれないし、言葉をそのまま言葉通りに扱うのではなくて、例えばその人が聴いたのが真冬であれば、状況は真冬にもなりうるだろうし。そういう意味では「夏サイコー!!!」みたいな曲じゃないので、大丈夫だと思います(笑)。初夏というのは季節の変わり目じゃないですか。春から夏になる瞬間。そこで何かが終わり行くというのを歌いたかったんですよ。


ー 金田君はリアルなことしか歌わないって以前の取材で言ってたけど、ここには2人の女性が出てきますよね。金田君は19才の時かなり年上の人との恋愛していて、その時自分は子供だっということ?

そうですね。Cメロである「あの人は27才です」から「僕はもう19歳じゃないのです」までは過去のことです。いつの間にか子供の時代が終わって自分が大人になっていることに気がつく訳ですが、昔を振り返った時に、子供だった瞬間を感じるのが19歳の時なんですよ。僕、この歌作った時にタクシーに乗って、普通にタクシー代をもっていることに驚いたんです。27歳の人と一緒にいた19歳の頃はあの人がタクシー代を払っていたなぁって振り返って。いつの間にか子供と大人というのはガラッと切り替わっていて子供だった時も終わるし、その時はあの人が好きだったけど今は目の前の人が好きで、尚かつその目の前にいる人とは終わりの予感がしている。どんどん色々な物事がどうせあっという間に終わっちゃうんだろうなって、 “どうせ” とか “結局” とかいう言葉をよく使ってしまう時期に作った曲です。


ー 別れのシーンって、フィクションならいくらでも叙情的に表現できるけど、実は一番思い出したくない時だし、あえてそこを剥き出しにするというのは、しんどくない?

僕は隠している方がしんどいですね。自分のことですから。本当は自分の辛かったことをあえて喋る必要はないんですが、それを自分の過去から消してしまいがちだし、美しさを彩らせて無駄な装飾を飾り付けて「なんだかんだ辛かったけどあの時代は楽しかったよね」って言いがちだけど、本当は楽しくねーよ!って。


ー あははは、成る程。

僕はそう思います。まったく楽しくなかった想い出は、結局楽しくないですから。いつかを振り返って美しいものにしてしまうのが気に食わないだけなんです。それは自分が可哀想だし。だからそのまま歌うんですけど、THEラブ人間の曲の中で唯一この曲は救いが一切ないんです。最後の最後に主人公を救ってあげたいんだけど、この「大人と子供(初夏のテーマ)」だけは書いた当時、本当に”彼” のことを救えなくて。いつか何かがどうせ終わるだろうと思わせたまま終わってしまったので、作ってからの2年間ずっとそれを考えていて、どうにかしたいと思ったんです。実はこの曲には「大人と子供(真冬のテーマ)」という続編があるんですが…。


ー え、そうなの?

それは弾き語りでやっているんですが、そこではそのままの”彼” を歌っているのではなくて、もう少し大きい大人になることを歌っています。でもこの「大人と子供(初夏のテーマ)」の方では今回、主人公に毛布1枚かけてあげられるようなCDにしたいと思ったんです。それでカップリングに組曲のイメージで「レイプ・ミー」を入れました。


ー 組曲ね。

はい。2曲目にこの彼の続きを書いてあげたくて。「大人と子供(初夏のテーマ)」に何かを彩らせてしまうのは2年前の自分を否定することだからそれだけは避けたかったんです。そこで、どうやれば ”彼” のことを救ってあげられるかと考えて出てきた答えが、その続きを書くことだったんです。どうせ何かが結局終わるなんて、今の僕は思っていないし、その時に「永遠の愛があるかもしれないよ」とか、「もし終わってしまったとしても永遠に終わらない終わりがあるよ」ということを2年後の自分として歌ったのがこの「レイプ・ミー」なんです。


 

リリース情報

メジャー1stシングル「大人と子供(初夏のテーマ)」

2011年11月23日発売
¥1,000
VIZB-18


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●収録曲
[CD]
1. 大人と子供(初夏のテーマ)
2. レイプ・ミー
3. 抱きしめて [ライブ音源]

[DVD] 約30分収録!
1. 砂男 [MV]
2. 東京 [MV]
3. これはもう青春じゃないか [ライブ映像]
4. 抱きしめて [ライブ映像]
5. 砂男 [ライブ映像]

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LIVE情報

11/25(金) 京都VOXhall【VOX FESTA!】
出演: 竹原ピストル / THEラブ人間 / タテタカコ / はせがわかおり
open/start 18:30/19:00■adv./door ¥2,000/¥2,500(D別)

11/27(日) THEラブ人間presents 【下北沢にて'11】
下北沢5会場往来自由のサーキット型イベント!

12/1(木) 広島クラブクアトロ
出演: 怒髪天 / LOW IQ & ANOTHER BEAT BREAKER / THEラブ人間

THEラブ人間 2マンシリーズ ”GOODBYE CITY”

12/8(木)  名古屋ROCL’N’ ROLL

12/10(木) 代官山UNIT

12/17(木) 十三ファンダンゴ

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