ー 良いか悪いかということではなくて、下北沢という街は独特のアングラシーンというのが受け継がれていて、どうしてもその狭いパイの中での文化というのが、いわゆるのメジャー要素とは違う気がするんですよ。THEラブ人間はメジャー指向だし、以前の取材で「ビートルズ位有名になりたいですね。」って言ってたでしょ。

はい。でもそもそもシーンの中に入っているとは思っていないんですよ。シーンを作ってるつもりもないし、それは誰かが言ったことで、例えば今回出演するバンド達だって、どのシーンにも属してるとは思っていないんです。シーンの中にいるというのはやっぱりそこに立てこもって笑い合っている人達だと思うんですが、この今回出演のバンド達はイメージとしては、みんな殺し合いみたいになるんじゃないかな。そういうやり方しか出来ない人達が集まっているから。そもそもシーンなんてものは誰かが勝手に言っているだけのものだから、そんなのはFuckですね。


ー ただ、シーンというものを、例えば5人位が密かに言っているものならば別だけど、それが今大きなものになっている気がするんだ。

なってますね。


ー だからもしかしたらそれは良いことではないのかもしれないんだけど、音楽の聴き方も、「このシーンをおさえておけば安心」みたいなスタンプラリー的なものになっているんじゃないかなって。

バンド自体はシーンの中に入っているつもりは全くないけど、誰かが作ったシーンの中には入れられちゃってるってことですよね？


ー そうだね。一概には言えないし、そうは見ていない人も当然いると思うけど。

もし、そうならそれはそれで別にいいかな。だって僕らは単体ですからね。誰かにどう見られているかというのは、あまり興味がないんです。それが足かせになっていても別にいいというか。


ー さっき、シーンというのは誰かが勝手に言っているものだから、それはFuckだって言ってたけど、それでも構わないってこと？

自分達で、僕たちはシーンの中にはいない！って声高らかに言う必要がないし、このバンドはロックで、このバンドはジャズで、こっちはファンクと言っているのと同じだと思います。まぁナンセンスだと思いますけどね。でももし僕たちがシーンを作っていると思われていたら、それはそれでもいいかな。


ー 成る程ね。だから今回出演のバンド達も含めて、あえてナンセンスな言い方をすれば「一派」という言い方をよく聞くんだよね。

あぁ、それはよく言われますね。「THEラブ人間まわりね」とか（笑）。でもこの「下北沢にて’11」に出演しているメンバーに関しては、個々単体がすごくDIYな人達が揃っているというのがあるので……うーん、シーンの話すると長くなるな。


ー じゃあ、ビールでも用意しようか（笑）

僕、今お酒呑まないんです。1年半位前にやめたんですよ。


ー そうなんだ！

お酒呑むと、次の日声がでなくなるんですよね（笑）。ただ確かに、シーンに括られているのかもしれないな。THEラブ人間まわりとか言うのはナンセンスだとは思うけど、やめろとは思わないし、僕らだってエアジャム世代とか言いますからね。でも結局どう見られるとかどう括られるとかは別としても、歌うことには変わりないわけで、そこが例えば下北沢の小さいハコだろうが、ミュージックステーションだろうがマジソンスクエアガーデンだろうが、全て同じなんですよ。同じことやってるから、そこに違いを感じたことがない。


ー わかった！今のですごく納得しました。

気持ちもやることも変わらないし、僕らがメジャーになって数ヶ月経つけどインディーズの頃と、やってることはそう変わらないしね。


ー うんうん、すごく理解できた。では「下北沢にて’11」の話に戻るけど、今回は見所沢山ありそうだね。

今回はフジロッ久（仮）が相当いいライヴやります。彼ら下北沢でやること滅多にないし。メンバーが呼びたいバンドに集まってもらったんですが、昨年出演したバンドも結構出ますね。えみもTHEラブ人間とは別に何かやるし。


ー そうそう！あと、ZZZ’sって、かなり謎に包まれてるというか。

あー、フジロッ久（仮）とか渡辺シュンスケのこと書かなくていいですから、ZZZ’sを太字でお願いします（笑）


ー あはははは!!

今のところ分かっているのは、ヤバイ！ということと初ライヴということです。楽しみにしててください。このバンドはマジ、ステージで見て欲しいですね。僕らもどうなるか分からないです。


ー mFound読者の皆さんに一言お願いします。

ライヴで会いましょう！ライヴでしか話せないことが沢山あります。よろしくお願いします!!!

取材・文／まさやん

■ THEラブ人間 オフィシャルサイト

http://www.loveningen.com/