10月6日の名古屋クラブクアトロからスタートした、FLiPのセカンドアルバム「XX emotion」のリリースツアー後半戦「喜怒哀ROCKワンマンver」が11月17日の沖縄・桜坂セントラルの公演でファイナルを迎えた。

FLiPにとっては地元沖縄、そして初の沖縄ワンマンライブということもあり、会場も開演前から熱い熱気に包まれながらいよいよ開演。

アルバムとツアーのオープニングを飾ってきた「CHERRY BOMB」は、FLiPの代表曲のひとつとなったのではないだろうか。その後も「ワルサー」、「GHOST BUSTER」と続き、バンドの新境地を開拓した曲とも言われる「ワンダーランド」まで一気にたたみかける。

Vo.サチコの「ただいま沖縄〜！ここ沖縄で初ワンマン！そしてツアーファイナルをみなさんと過ごすことができて嬉しく思います！」というMCにも表れているように、地元でのライブというリラックス感に包まれた温かい雰囲気の中でのライブをスタート。「カザーナ」「YUKEMURI DJ」などを披露した後は、今回のツアーの目玉とも言えるインディーズ時代の名曲「SiNG」~「Butterfly」~「今夜月で会いましょう」の3曲を演奏する、穏やかながらもエモーショナルなパート。特に「SiNG」を、インディーズ時代を過ごしたここ沖縄で歌うということで、特別な思いでメンバーたちも演奏したに違いない。そして「Everything is allright」で会場と一体になってシンガロングした後は、雰囲気も一転し代表曲「カートニアゴ」、「ライラ」といったハードでスピード感あふれるナンバーでラストの「ナガイキス」まで一気にたたみかけて本編は終了。

アンコールは地元沖縄でオリオンビール「オリオンスペシャルエックス」のCMソングとしてオンエアもされている「Oh Darling!」、そしてFLiPのライブのクロージングナンバーとしても定着してきた感もある「平成ジュラシック」でライブは終了した。

だが、今回のこのツアー、これでは終わらない。初日の名古屋から始まった「番外編」というコーナーがあり、アンコール終了後にもうひとコーナー用意されているのだ。この番外編、序盤は各メンバーの発案による、イラストクイズ、イントロクイズやじゃんけん大会、そして大阪ではVo.サチコによる弾き語りなどが行われ、およそロックバンドらしからぬものから音楽的なものまで様々な趣向で幅広く行われてきたが、このファイナルでは、故郷沖縄のことを歌ったという「茜」が演奏され、全国7か所で行われたワンマンツアーは幕を閉じた。

FLiPのセカンドアルバム「XX emotion」の「XX」とは女性の染色体を意味する。このバンドが女性であることのアイデンティティを全面に打ち出したタイトルだと言えるだろう。また、FLiPの演奏を目の当たりにした人たちからは「女性とは思えない」「女性にしてはスゴイ演奏力」などと形容されることが多い。しかし、今回のこのツアーを通じて、彼女たちは「XX」という性別の枠を飛び越えた、真の意味でのロックバンドにひとつ成長することが出来たのではないかと思う。

FLiPの2012年は、幕張で行われる「COUNTDOWN JAPAN 2012/2013」への出演で幕を閉じるわけだが、2013年、FLiPがどのようなバンドへと成長していくのか一段と目が離せなくなってきた。
 

FLiP
2nd Album「XX emotion」リリースツアー
〜喜怒哀ROCKワンマンver.〜
11月17日（土）沖縄・桜坂セントラル

01・CHERRY BOMB
02・ワルサー
03・GHOST BUSTER
04・ワンダーランド
05・カザーナ
06・す・て・きReaction
07・YUKEMURI DJ
08・でもMaybe
09・エミモア
10・SiNG
11・Butterfly
12・今夜月で会いましょう
13・Everything is alright
14・Shut Up Men!
15・カートニアゴ
16・雨の女
17・ライラ
18・ナガイキス
＜encore＞
19・Oh Darling!
20・平成ジュラシック
＜番外編＞
21・茜
 

■ オフィシャルサイト
http://www.flip-4.com