ユニバーサル ミュージックが主催するグローバル・ライブイベント「U-EXPRESS LIVE 2013」が3月2日(土)、幕張メッセで開催された。

「are U ready?」をキャッチコピーに掲げた同イベントには、国内から DREAMS COME TRUE、Perfume、ナオト・インティライミ、韓国から KARA、キム・ヒョンジュン、そしてこのイベント出演を兼ねて約18年ぶりに来日を果たしたRINGOSTARR&HIS ALLSTARRBAND、さらにFAR EAST MOVEMENTなど、総勢11組のアーティストが出演、15000人の観客を前に多彩なステージを繰り広げた。

イベントは今後の飛躍が期待される4組のアーティストによる「New Breakthrough ACT」からスタート。温かみに溢れた恋愛ソングをエモーショナルに歌い上げたハジ→、ダンサブルにアレンジされた「フライングゲット」 (AKB48)の英語詞カバーで観客の注目を一気に集めたGILLE、高い演奏力と強烈なダイナミズムに支えられたロックサウンドを響かせたFUZZY CONTROL、そして、アラサ―女性の等身大のメッセージとソウルフルな歌声をアピールしたMs.OOJAがそれぞれの個性を活かしたパフォーマンスを披露。イベントのオープニングをしっかりと盛り上げた。

14時5分、ついにイベント本編がスタート。まずはエレクトロ・サウンドとともにPerfumeが登場、先鋭的なダンスチューン「Spending all my time」、早春にぴったりのポップチューン「Spring of Life」が披露され、会場のテンショ ンが一気に上がっていく。「ドラえもんの道具が振り付けのなかに出てくるんですよ」(のっち)というMCのあとは、最新シングル「未来のミュージアム」(「映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館(ミュージアム)」主題歌)。さらに「チョコレイト・ディスコ(2012-Mix)では、あ~ちゃんが「ディスコ! ディスコ! ディスコ!」と煽りまくり、観客の興奮を一気に引き上げ、会場内が一体となった。最新型のPerfumeをはっきりと印象づける、圧巻のパフォーマンスだった。

続いては今年1月に初の東京ドーム公演を成功させたKARA。ヒップダンスでおなじみの日本デビュー曲「ミスタ ー」、切ない恋愛模様を描き出したバラードナンバー「オリオン」、ディスコ・テイストを取り入れた「ジェットコースターラブ」といった人気曲を次々と放ち、卓越したボーカルワークとキュートなダンスをたっぷりと見せてくれた。さらに3月27日にリリースされるニューシングル「バイバイ ハッピーデイズ!」初披露。大学生になったばかりのジヨンは 「この曲は卒業と新しいスタートがテーマ。私にもその気持ちがわかります」と語り、会場は大きな拍手で包まれた。

レディ・ガガ、リア―ナのオープニングアクトに抜擢されるなど、世界的な注目度を誇る FAR EAST MOVEMENT。 ヒップホップ、エレクトロ、ヘビィロックなどを自在に融合させた音楽性、ゴージャズなパーティー感覚とシリアスなメッセージ性を同時に感じさせてくれるパフォーマンスは、完全に世界基準。最初は静かに見ていた観客も徐々に体を揺らし、手を上げ、大きな声援を送り始める――それはまさに音楽が国境を超える瞬間だったと思う。そのピークはもちろん、‘10年に全米No.1となった「ライク・ア・G6」。音楽のパワーをストレートに体感できる、素晴らしいステージだった。

女性ファンの大きな歓声を受けて登場したのは、昨年12月に1stソロアルバム「UNLIMITED」をリリースしたキム・ ヒョンジュン。ダイナミックなロックサウンドとダンスの要素を融合させたステージからは、際立った個性がはっきりと伝わってきた。B‘zが楽曲提供したロックチューン「HEAT」、投げキッスの振り付けに客席から「キャー!」という声が巻き起こった「Kiss Kiss」、切ない愛情がまっすぐに伝わる「Your Story」など、幅広い楽曲をしっかりと歌いこなすヴォーカリゼーションも高品質。MCのときの照れた表情を含め、アーティストとしての魅力をストレートに感じられるアクトだった。

続くナオト・インティライミは、持ち前のエンターテインメント精神を思い切り発揮。エレクトロ・チューン「Yeah!」でカッコよくダンスを決め、「他のみなさんのライブが見た過ぎますね。今日はついでに歌ってもらわせてもらうくらい のニュアンス」というトークで笑いを取る。さらにアカペラで始まる「今のキミを忘れない」でじんわりと切ない空気を表現した後、最後はメジャーデビュー曲「カーニバる?」で気持ちいい祝祭ムードを作り出し、観客の心と体をしっかりと揺らしまくる。お祭り男、本領発揮。こんなに感情を動かされるステージは、本当に稀だと思う。

「U-EXPRESS LIVE 2013」の最大のニュースは、このアーティストの参加だろう。ザ・ビートルズのメンバーだったリンゴ・スターがスティーヴ・ルカサー(TOTO)、トッド・ラングレンといったスーパーミュージシャンとともに「イエロー・ サブマリン」「ウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンズ」(ザ・ビートルズ)、「アイ・ソー・ザ・ライト」(トッド・ラン グレン)、「ロザーナ」(TOTO)などの名曲を演奏する。そこにあるのはポップ・ミュージックの豊かな歴史そのものだった。ピースサインを掲げながら「Thank you! Love & Peace, Everybody!」と叫び、全身でロックンロールを楽しむリンゴの姿は、このイベントの素晴らしさを象徴していたと思う。

「All we are saying is give peace a chance」(「平和を我等に」/ジョン・レノン)というラインを描き出 す吉田美和のソウルフルなヴォーカルでスタートしたDREAMS COME TRUE。隠れた名曲を中心とした全国ツアー 「裏ドリワンダーランド 2012/2013」を終えたばかりのドリカムは、ファンク・テイストを取り入れた「SWEET REVENGE」、切なく、哀しい想いに満ちたバラード「愛してる 愛してた」、セクシーなイメージを強調した「SPOON ME, BABY ME」といったレアなナンバーを次々と披露。吉田の卓越したヴォーカリゼーション、FUZZY CONTROL を中心としたバンドサウンド、パフォーマンスチーム・S+AKS を交えた演出を含め、さらにパワーアップしたステージを見せつけた。アンコールでは最新シングル「MY TIME TO SHINE」、さらに代表曲「何度でも」も演奏され、イベントのファイナルを大きな感動で包み込んだ。


Ms.OOJA
(新曲「30(サーティー)」について)「次の曲は新曲「30(サーティー)」です。Ms.OOJA、30歳ということで、30歳の失恋について書きました。私がこういう失恋をしたかどうかは、みなさんのご想像にお任せします」「このあともすごいアーティストがたくさん出てくるので、思い切り楽しんでください。私も楽しみます。そのなかでMs.OOJA というアーティストが歌っていたことを思い出として残しておいてください。みなさんとここで出会えたのは 運命だと思います。私もこれを大切な思い出として、明日からがんばっていきます」

FUZZY CONTROL（JUON）
「このイベント、すっげー楽しみにしてました。素晴らしいイベント、素晴らしいアーティスト、ミュージシャン、そして、 素晴らしくて温かいみなさんの前でプレイできることを誇りに思います」 「これからも最高の音楽を愛を込めてお届けしようと思ってます。これからもFUZZY CONTROLを......(オフマイクで)よろしくおねがいします!」

Perfume
(あ~ちゃん/西脇綾香)「U-EXPRESS LIVE 2013、みなさん楽しんでますか?! いまから走り出して、ここからイベントを作り上げていくわけですが、ええ、もうライブは始まってます!!」「ユニバーサルさんには去年からお付き合いさせていただいてるんですが、イベントに出演させてもらってホントにうれしいです!」

(のっち) 「『映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館(ミュージアム)』の主題歌を歌わせてもらっていまして。『未来のミュージアム』という素敵な曲を2月27日にリリースさせてもらいました!」「ドラえもんの道具が振り付けに出てくるんですよ。どこでもドア、タケコプター、ドラえもんの鈴、いちばんわかりにくい四次元ポケット。間違いさがしみたいに見つけてくれたら楽しいと思うんですけど、いかがですか?」

(かしゆか/樫野有香)「いっしょに出来る振りもあるんですよ。サビの“ミュージアム ミュージアム”のところで“M”を(手の動きで)書くんですけど、ぜひやってみてください!」

KARA
ギュリ「ユニバーサルのアーティストのみなさんと同じステージに立てて、本当にうれしいです!」 スンヨン「(1月の)東京ドームのライブもみなさんのおかげで無事に終えることができました。ありがとうございまし た!」

(新曲「バイバイ ハッピーデイズ!」について) ジヨン「私たちの新しいシングルが発売されます。今日、みなさんだけに初披露したいと思います!」

ギュリ「タイトルは「バイバイ ハッピーデイズ!」です!」

(「バイバイ ハッピーデイズ!」を歌い終わったあと) ジヨン「卒業と新しいスタートがテーマです。みなさんのなかにも卒業したり、新しい道を歩んでいく人がいらっしゃる と思いますが...」

ニコル「ジヨンちゃんは大学生になりました~」

ジヨン「だからこの曲で歌われている気持ちがわかるんです」

ギュリ「「バイバイ ハッピーデイズ!」がみなさんの力になってくれたら嬉しいです」

(「オリコン」「ジェットコースターラブ」を歌ったあと) ニコル「みなさん“ペンギンダンス”踊ってくれましたか?」 ギュリ「「ジェットコースターラブ」は日本で初めて 1 位を取らせてもらった曲なので、私たちにとっても思い出が深い です」

スンヨン「「オリオン」は恋してる女の子の気持ちを歌ってます。みなさん、聴いてくれましたか~?」

ハラ「次は「GO GO サマー!」です。いっしょに踊ってくれますか!?」

(最後のあいさつ) スンヨン「残念ですが次が最後の曲です」

ギュリ「これからもがんばりますので、よろしくおねがいします!」

キム・ヒョンジュン
「...キム・ヒョンジュンです(小さな声で)」 「(シングル曲「HEAT」を歌い終えて)聴いたことありますか? 去年、日本でソロデビューして、今日、こうして素晴らしい方々と同じステージに立てるのは本当に嬉しいです」

ナオト・インティライミ
「イエイ、イエイ、イエイ! 調子どうですか? 何て豪華なお祭りなんでしょう! みなさんのライブが見た過ぎて、さっきからずっと見てました。今日はもう、ついでに歌わせてもらうくらいのニュアン スですから」 「まずね、ドリカムですよ。中学のころからずっと聴いてましたからね。「愛してる 愛してた」(ドリカムの曲名)ですよ」 「FUZZY CONTROLのJUONとは、彼が15歳くらいのときにいっしょにバンドやってたんですよね。ビートルズの 「LOVE ME DO」。ナオト・スターなんて言ってたんですけど、まさかの本物のリンゴ・スターですよ。ビートルズですよ!」 「あとね、キム・ヒョンジュンとはサッカー仲間ですから。サッカーやって、ごはん食べて、お酒のんで、つぶされて (笑)」 「しゃべりすぎてる? じゃあ、そろそろ歌っていいですか? 今日の思い出がタカラモノになるように、「タカラモノ~ この声がなくなるまで~」」

「最近、また旅をしてまして。つい10日前にはトリニダード・トバゴにいて、ずっとカーニバル状態だったんですよね。 その前はエチオピアにいって少数民族の人たちといっしょに暮して、その前はコロンビアで。ソカとかメレンゲとか、 いろんな音楽を体感して、ナオト・インティライミ・ミュージックがどんどん広がってます」「いまの旅が映画になるんですよ。ガチのドキュメンタリー映画で、ヤラセ、仕込み、一切なし(笑)。「ナオト・インティライミ冒険記旅歌ダイアリー」っていうんですけど、ぜひ、旅を体感してほしいと思います。「旅歌ダイアリー」っていうフォトエッセイも出るので、映画と本をチェックしてください」

「音楽のほうもいろいろあります! 4月に“キリン氷結”のCMで新しい曲が流れるし、5月からはライブキャラバンも始まります。そっちもぜひよろしくおねがいします!」

RINGO STARR
「Thank you! Love&Peace,Everybody!」

DREAMS COME TRUE
吉田美和「元気? 疲れてない? リンゴ(・スター)先輩の後にノコノコ出てきちゃってすいません」

中村正人「リンゴ先輩に大拍手!」

吉田「「U―EXPRESS LIVE 2013」、みんな楽しんでる? 私たちは1週間前に「裏ドリワンダーランド」というツアー が終わったばかりなんだけど、じつはドリの“裏”というか、グレーゾーンみたいな曲ばっかりやってたの。それが意外にも評判良かったから、今日は調子に乗って、ダイジェスト版をやろうと思って。シブい選曲が中心なんだけど、ここで出会えたのも一生に1 回かもしれないし、みんなのことを楽しませたいと思います! 後ろの後ろまで可愛がってあげるからね。“U―EXPRESS ベイビーズ”って呼んでるんだけど、大丈夫? 短い時間だけど、みんなでブチあがろう!」

(アンコール「何度でも」の前に) 吉田「本当にありがとう! こんなに長い時間見てくれて、嬉しくて、感謝がいっぱいです。今日はシブい曲が多かったけど、次の曲、ちょっとでも知ってたら、いっしょに歌ってくれる?」


■ 公式サイト
www.u-express.jp