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orange pekoe、総勢18人のビッグバンド編成でライブ!リリースツアーも発表!

2013.12.25 orange pekoe

orange_pekoe20131225.jpg12月14日、渋谷duo。ステージに上がったのは18人編成のビッグ・バンド。いや、ジャズ・オーケストラといった方が正しいか。大所帯のバンドを従えて、今宵は年に一度のパーティ・ナイトである。2010年に一夜限りのスペシャル・ライヴとした行われたこのライヴも、気がつけば今年で4年連続の4回目。もはや年末の恒例行事となりつつある。

orange_pekoe_live_120131226.jpgステージの上手側半分を計12名の管楽器奏者がひしめき合って陣取っている。前から5人のサックス、3人のトロンボーン、4人のトランペット。最前列の譜面台には、ビッグバンドのお約束、<orange pekoe with the Big Band Party Night !!!」の文字が。下手側半分にはピアノ、ウッドベース、パーカッション、ドラムス、そして前面にギターの藤本一馬とヴォーカルのナガシマトモコがポジションを取る。ステージの上に18人のビッグバンドが並ぶ様は、見るからに圧巻だ。

ライヴは「輪舞」「太陽のかけら」「スウィートムービー」と、スウィンギーな曲で始まった。とにかく、管楽器の音圧がすごい!恐らく、ステージの近くで見ていたお客さんは、スピーカーから聞こえる音以上に、目の前からの音圧を感じたのではないだろうか。驚いたのがナガシマのヴォーカルだ。このナマの音圧の中、声のニュアンスを使い分け、音の出し引きで空気感を変えてみせる見事な表現力。伝わりにくいかもしれないが、ステージ上で炸裂する音圧の中で正確に歌うことは、シンガーにとってはなかなかハードルが高いのだ。

orange_pekoe_live_220131226.jpg挨拶程度の短いMCを挟んで、「Beautiful Thing」「空の庭」「Selene」「Joyful World」と続いていく。パーカッションが叩き出すエスニックなムードで始まり、途中からアッパーに転調。ナガシマトモコのヴォーカルも堅く張った歌い方でテンションを高めていく。圧巻だったのがルイス・バジェのトランペット・ソロで、ハイノートをガンガンヒットしていく様には血が騒いだ。この曲が前半のハイライトだったと言えるだろう。「Selene」では、藤本一馬がフルアコースティックのエレキからガットギターに持ち替え、ナガシマトモコは高音で揺らすような歌を披露する。

藤本の<ニューアルバムが出まして>というMCに続き、新作から3曲を披露。ホーンセクションは一旦退席し、テナー・サックスの岡淳だけが残ってフルートを吹く。パーカッションの岡部洋一が抱えていたのはダラブッカだろうか。曲はジョイスのようなスウィンギーなギターのアルペジオで始まる「FLOWER」。再びトランペットのルイス・バジェが登場して「月の小舟」を。新作の核になっているという「A Seed Of Love」では、イントロでウッドベースが弓を使ったボウイング奏法を聴かせる。楽器にも見所が多いセクションだったが、アルバムのエスニックな世界観は、行われる事が決まったというツアーの方でより濃厚に見せてくれるのはないかと期待する。

ホーンセクションがステージに戻り、後半は「Gipsy Soul」「極楽鳥」、そしてしっとりとアレンジされた「やわらかな夜」と続く。藤本がMCでビッグバンド・ライヴが4年目であること、現在新たな作品のレコーディングに取りかかっていることなどを告げる。実際、この2人と話してみると分かるのだが、距離感が絶妙なのである。お互いに必要以上に干渉せず、しかし、ものすごく信頼し合っている。そして、そこに漂うほんわかしたムードに和まされるのだ。彼らのサウンドに聞き取れる柔らかなムードは、100%彼らの性格から来たものだと言える。

エンディングに向け、アッパーな曲が続く。ベースの工藤精がウッドベースからエレキに持ち替え、ブラジリアンなクラブ・ジャズ風のグルーヴで「Honeysuckle」を。岡部洋一もティンバレスのソロで盛り上げて見せると、客席も手を振って答える。藤本がギターを持ち替え、間髪入れずに始まったのが「空に架かるCircle」。もともとはシングルのカップリングにしか収録されていないながらライヴの定番になっている。お客さんもフレーズをちゃんと知っていて歌う歌う。しかし、ナガシマは<ちょっとみんなそんなもん?アカンアカン!>とさらにハッパをかけていく。最後は「Happy Valley」のジャジーな4ビートのスウィングで締めた。

orange_pekoe_live_320131226.jpgアンコールは「Love Life」。サビを全員で合唱して大団円となった。そして、ナガシマが、メンバーだけでなく、スタッフも一人ずつ名前を呼んで紹介していく。彼らにとっても、この4年間ずっとライヴ活動を続けてきたとはいえ、様々な大変なことを乗り越え、本当に戻ってきたと実感したライヴとなったのだろう。全ては多くの人の協力があって成り立っているんだということへの感謝の気持ちがこもっていたと思う。

最後は、出演者が一列になって一礼。とても温かなムード終了したが、BGMが鳴っても、アンコールを求める多くのお客さんたちの声が鳴り止まない。その声に応えて、オレペコの2人はステージへ。本来は予定になかったダブル・アンコールに応えてくれた。藤本は、大阪でやって以来、しきたりになっているという、今日のみんな、サイコー!と言って終わろうと言うと、客席も<サイコー!>と大きな声で応える。「アルバムを出すのに4年もかかったけど、待ってくれる人がいて感謝してます」ナガシマが話す声にも、グッとくるものがあった。そして、ガットギターとヴォーカルのみで、ニューアルバムに入って いる「A New Song」を歌ってしっとりと終了した。

この日のセットリストは、シングル曲を中心に、すべてのアルバムから満遍なく選ばれていた。ある意味、ベスト・ヒット・ライヴと言ってもいい選 曲。それを管楽器をフィーチャーしたビッグ・バンドのアレンジで聴けるのは、それだけでとても楽しい。メンバーの多くは第1回目から変わっていな いようで、バンドとしてのまとまりも非常に良かった。難しいとは思うが、このメンバーでツアーを回ることができれば、ものすごい評判を取ることは確実だろう。このビッグバンド・スタイルは、いつも出来るわけじゃないけれど、オレペコにとっての王道というか、帰るべき場所みたいなものになっていくんじゃないかという気がした。

TEXT:池上尚志

orange pekoe
ヴォーカル ナガシマトモコ
ギター 藤本一馬

ピアノ 吉澤はじめ
ベース 工藤精
ドラム 小松伸之
パーカッション 岡部洋一

テナーサックス/フルート 岡淳
テナーサックス 森田修史
アルトサックス 緑川英徳
アルトサックス 菅野浩
バリトンサックス 井上"JUJU"博之

トロンボーン 榎本裕介
トロンボーン 五十嵐誠
バストロンボーン 秋永岳彦

トランペット ルイス・バジェ
トランペット 石井慎太郎
トランペット 城谷雄策
トランペット 中村恵介


■ orange pekoeofficialHP
http://www.orange-pekoe.com/

LIVE情報

orange pekoe “Oriental Jazz Mode” Tour 2014

2014/4/12(Sat)place:umeda AKASO(大阪)
open 18:00 /start 19:00
advance/¥5,000 (without 1 drink)
■LIVE ACT orange pekoe (Oriental Jazz Band Set)
チケット発売日:2月8日(土)10:00 ~
(問)KYODO information tel: 06-7732-8888

2014/4/18(Fri)place:東京渋谷 マウントレーニアホール
open 18:30 /start 19:30
advance: 5,000yen (without 1 drink)
■LIVE ACT orange pekoe (Oriental Jazz Mode Band Set)
チケット発売日:2月8日(土)10:00 ~

(問)SOGO TOKYO tel: 03-3405-9999

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